通信事業者や官公庁を装う自動音声ガイダンス多発、アルバイト勧誘の不審なSMS急増

特殊詐欺やフィッシング詐欺の対策サービスを提供するトビラシステムズ株式会社(本社:愛知県名古屋市、代表取締役社長:明田 篤、証券コード:4441、以下「トビラシステムズ」)は、2024年11月に当社調査で確認された詐欺電話や詐欺SMSに関する独自調査レポートを公開します。(調査期間:2024年11月1日~11月30日)
また、直近の当社調査で確認された傾向についてもお知らせいたします。
<調査サマリー>
○ 国際電話詐欺で通信事業者や官公庁を装う自動音声ガイダンスが多発
○ 宅配事業者をかたるSMSが6割、最多の状況続く
○ 金融機関のブランド名悪用、銀行・クレジットカード・消費者金融かたるSMSが発生
○ 「スマホでできる」「日給4万円」アルバイト勧誘の不審なSMS急増、冬休みに注意

1. 詐欺電話レポート
○迷惑電話番号の割合は国際電話が5割超
2024年11月に新たにトビラシステムズの迷惑電話番号データベースに登録された番号の種別割合は、国際電話番号が54.5%(前月比−12.4%)で前月から減少したものの、全体では依然高水準で推移しています。特定IP電話番号(050番号)、固定電話番号、携帯電話番号の割合は横ばい傾向で推移しています。



○国際電話詐欺で通信事業者や官公庁を装う自動音声ガイダンスが多発
当社の調査で、2024年11月に着信件数が多かった国際電話の国番号は、上位からアメリカ合衆国やカナダなどの北米地域、国際フリーフォン(注1)、フィリピン、イギリス、コンゴ民主共和国でした。



不審な国際電話で最も多く観測されているのが、「+1」から始まる国際電話番号からの着信です。「+1」から始まる番号で、2024年11月に特に着信件数が多かった番号帯は「+1 844」「+1 855」「+1 866」でした。

国際電話による詐欺では、実在の企業をかたり架空の未納料金を請求する架空料金請求詐欺や、官公庁をかたるオレオレ詐欺などが発生しています。特に、事業者などを名乗り「未納料金がある」「担当者につなぐ場合は○番を押してください」など、ダイヤル操作を指示する自動音声ガイダンスが流れる事例が多発しています。指示に従うと有人オペレーターにつながり、詐欺被害に巻き込まれるおそれがあるため、対応しないでください。
【自動音声ガイダンスを使った詐欺の事例】(トビラシステムズ調べ)
・NTTファイナンスを名乗り「未納料金があるので法的措置を取る」と自動音声が流れた
・総務省監視管理室を名乗り「2時間後に電話を利用停止する」と自動音声が流れ、ダイヤルボタンのプッシュを誘導された
・入国管理局を名乗り「緊急の書類の1つが期限切れになりそうです」と日本語と中国語で自動音声が流れた

(注1)通話料金を着信者が負担する着信課金電話番号。いわゆる世界共通のフリーダイヤル番号。着信課金電話番号への着信に適用されるものであり、着信課金電話番号から発信された場合の通話料金は着信課金電話番号(発信者側)が負担する。




2. 詐欺SMSレポート
○宅配事業者をかたるSMSが6割、最多の状況続く
トビラシステムズの調査で、2024年11月に確認されたフィッシング詐欺のSMSの種別割合は、前月に続き宅配事業者をかたる手口が最多の64.9%となりました。金融・決済サービスをかたる手口は前月より増加し25.3%、その他の事業者をかたる手口は9.6%となりました。



○銀行やクレジットカード、消費者金融をかたるSMSも発生
2024年11月は銀行やクレジットカード会社など、金融機関のブランド名を悪用したSMSが発生しました。「三菱UFJ銀行」「JCB」をかたるSMSが多発したほか、11月24日~30日にかけては「広島銀行」をかたるSMSが集中的に発生しました。また、消費者金融の「アイフル」をかたるSMSも発生しました。
金融機関以外では、「東京電力」をかたるSMSの発生が長期間にわたって続いています。



<参考資料>
フィッシングによる不正送金被害が急増しています!(三菱UFJ銀行)
https://www.bk.mufg.jp/info/security/caution_phishing.html
【ご注意ください】JCBをかたる不審メールや偽サイトの詐欺が増加しております。(JCB)
https://www.jcb.co.jp/release/phishing_202105.html
【再度の注意喚起】広島銀行を装った偽 SMS(ショートメッセージ)・偽電子メールについて(広島銀行)
https://www.hirogin.co.jp/ir/news/paper/news241128.pdf
【緊急のお知らせ】フィッシング詐欺にご注意ください(アイフル)
https://www.aiful.co.jp/notice/a2024100301/
東京電力(TEPCO)を装った SMSフィッシング詐欺にご注意ください!(東京電力エナジーパートナー)
https://www.tepco.co.jp/ep/support/sms/phishing/index-j.html

詐欺SMSの検知状況をリアルタイムに観測し可視化する「詐欺SMSモニター」で、詐欺SMSに関する最新情報をご確認ください。


詐欺SMSモニター
https://smon.tobila.com/
3. <トピック>アルバイト勧誘の不審なSMS急増、冬休みに注意
アルバイトの勧誘に関する不審なSMSが多発しています。トビラシステムズの調査では、11月から12月にかけて「スマホを使った仕事」「日給4万円」などと記載された不審なSMSの急増が確認されています。

このようなSMSに返信すると、特殊詐欺などの犯罪被害に巻き込まれたり、犯罪の実行役を集める「闇バイト」に勧誘されたりする可能性があります。SMSを受け取った場合は、返信したり、記載されたリンクに触ったりしないようご注意ください。

年末年始の休暇や学生の冬休み期間に向けて、このような不審なSMSに警戒するとともに、家族や周囲の方にも注意喚起を行ってください。



<詐欺SMSの対策>
○身に覚えのないメールやSMSが届いた場合、文面に添付されたURLに触らない
○日頃利用するサービスは、公式アプリやブックマークしたサイトから情報を確認
○迷惑SMS対策サービスを活用し、フィッシング詐欺などの不審なSMSを自動で遮断

4. トビラシステムズについて



テクノロジーで社会課題の解決を目指し、特殊詐欺やフィッシング詐欺、グレーゾーン犯罪撲滅のためのサービスを提供しています。詐欺電話・詐欺SMS等の情報を収集・調査してデータベースを構築し、自動でフィルタリングする「迷惑情報フィルタサービス」は、固定電話、モバイル、ビジネス向けに展開し月間約1,500万人にご利用いただいています。


公式サイト:
https://tobila.com/
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