「管理職になって良かった」と感じている人は約6割。理由は「部下の成長の喜び」や「給与面に余裕ができる」。 悩みの種は「業務負荷の大きさ」「ハラスメントと言われることへの恐れ」




株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)は、800名の管理職を対象に行った「管理職の悩みと実態調査」の結果を発表しました。本調査では、管理職が抱えている悩み、孤独感、給与や生活の変化などが明らかになりました。
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<TOPICS>
◆「管理職」になって良かったと感じている人は約6割。係長・チーム長クラスでは約半数に留まるが、本部長クラスは約8割にのぼる【図1、2】
◆ 管理職になって金銭待遇が良くなった人は約8割。管理職になって良かった人の年収中央値は700万円で、良かったと感じていない人とは150万円の差【図3、4】
◆ 管理職になって心身の健康が損なわれた人は約7割【図5】
◆ 悩みの種は「業務負荷の大きさ」「ハラスメントと言われることへの恐れ」など。今後昇格したい人は約半数に留まり、次長課長以下の役職では「管理職を辞めたい」人も約2割いる【図6、7、8】
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【調査概要】
◆ 「管理職」になって良かったと感じている人は約6割。係長・チーム長クラスでは約半数に留まるが、本部長クラスは約8割にのぼる
「管理職になって良かった」と感じている人は60.8%。係長・チーム長クラスでは約半数に留まるが、本部長クラスは8割にのぼった。【図1】
役職が上がるほど、「管理職になって良かった」と感じる人が多い傾向にあることがわかる。
また、「管理職になって良かったこと」を自由回答できいたところ、「部下の成長に喜びを感じる」「自分の課を持ってある程度自由な采配ができる」「給料面での余裕で家庭も安定する」などが挙がった。【図2】

【図1】



【図2】




◆ 管理職になって金銭待遇が良くなった人は約8割。管理職になって良かった人の年収中央値は700万円で、良かったと感じていない人とは150万円の差
管理職になる前後の年収の変化をみると、管理職になり給与が上がった人は8割以上で変化額の中央値は100万円増だった。【図3】
また、「管理職になって良かった」と感じている人と感じていない人の年収をみると「管理職になって良かった」人の年収中央値は700万円に対し、そうでない人は550万円となり明確な年収差があることがわかった。「管理職への満足感」に給与が影響している可能性がうかがえる。【図4】

【図3】



【図4】



◆管理職になって心身の健康が損なわれた人は約7割
管理職になってからの変化についてきいたところ、約7割が「仕事の比重が増えた」「心身の健康が損なわれた」と回答した。そのほか、「プライベートや家族との時間を楽しめなくなった」「転職を考えるようになった」などの回答も見られ、心身や私生活とのバランスに苦慮しながら管理職をまっとうしている人が少なからずいることがうかがえる。【図5】

【図5】



◆ 管理職としての悩みは「業務負荷の大きさ」「ハラスメントと言われることへの恐れ」など。今後昇格したい人は約半数に留まり、次長課長以下の役職では「管理職を辞めたい」人も約2割いる
管理職としての悩みは、「マネジメント業務の負荷」が最多で、次いで「ハラスメントと言われるのを避けたい」「部下が成長しない」と続いた。部下の指導に苦労している様子がうかがえる。
今後の昇格希望について聞くと、「昇格したい」は約半数にとどまった。次長・課長・係長・チーム長のクラスでは、「管理職を辞めたい」と考えている人も約2割いることがわかった。管理職でいることによる業務負荷や、精神的な負担などが影響していることがうかがえる。【図6、 7】
また、管理職を続けていくうえで希望するサポートや制度は、「管理職手当の増額」(40.1%)が最も多く、次いで「残業手当の支給」(21.6%)が挙がった。【図8】

【図6】



【図7】



【図8】




【総評】


一つの組織に長く勤め昇格し、それに伴って給与が上がっていくというのは、終身雇用が当たり前だった時代は普遍的で理想的とされたキャリアモデルでした。今も、管理職になることでの昇格は年収アップの有力手段であるはずですが、昨今は「管理職になりたくない」と考える人も少なくありません。
そこで、管理職の悩みや実態について調査したところ、さまざまな苦労がうかがえました。特に部下へ期待する働きとのギャップを感じる一方、コンプライアンス意識の高まりを受けて「ここまで言ったらハラスメントになるのでは」という恐れがあり、指導を躊躇せざるを得ないという状態は、大きなジレンマにつながることが推察されます。
管理職人材の育成やつなぎ止めは、事業の成長、強い組織の維持に欠かせません。今いる管理職がいきいきと職務を遂行していくために、そして、管理職の姿を見て育った社員が「管理職という働き方も良いな」と選択肢を持てるよう、働きに見合う報酬、業務負担の軽減、研修の充実など、企業側もさまざまな努力が求められるようです。
『マイナビ転職』編集長 瀧川さおり



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【調査概要】「管理職の悩みと実態調査」
○調査期間/2024年9月20日(金)~9月26日(木)
○調査方法/WEB調査を実施
○調査対象/20~50代の会社勤務の管理職 ※主任・プロジェクトリーダーを除く
○有効回答数/800名(内訳:20代51名・30代349名・40代50代各200名)
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
※調査結果の詳細はこちら
https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/21/)からご確認いただけます。
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上記のほか、「業務内容」「大変だと感じること」「相談できる相手」「モチベーションの変化」「上司として理想的な振る舞い」「課題のある部下の特徴」「部下の指導で困ること」など、さまざまな項目を調査しています。
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