~400年間、何度も乗り越えてきた産地の危機、今回は総力戦で乗り越えろ!富山県高岡市の伝統産業に変化のうねりを~

富山県高岡市で400年以上続く伝統産業を受け継ぐ若手職人・問屋の団体、高岡伝統産業青年会 (以下、高岡伝産)は、4月1日を夢を発信する日にしようとするプロジェクト「April Dream」に賛同しています。このプレスリリースは高岡伝統産業青年会の夢であり、チーム一丸となって富山県高岡市の伝統産業の未来のため、実現を目指しています。(公式インスタグラム:https://www.instagram.com/takaokadensan/

高岡伝統産業青年会の新コンセプトと名刺

■“なんか面白そう”な若手職人集団「高岡伝統産業青年会」
富山県高岡市は、高岡漆器、高岡銅器、高岡仏壇など複数の工房が集まる国内有数の産地です。そしてこの高岡の伝統産業を県内外にPRするため創設されたのが、今年52年目となる「高岡伝統産業青年会(通称:高岡伝産)」です。

高岡伝産は、高岡市の職人や問屋が集まる団体として発足し、元々は地元の職人がメインの集まりでしたが、職人の人柄や技術力に魅力を感じた人が県外から移住したり、地元の人が自分の専門分野で活動してくれたりという動きもあり、近年ではメンバーの顔ぶれも多彩になりました。昔から続く卒会制度があり、40歳までの人だけが参加できる、高岡の熱い若者が集まる団体です。
<「ガラは悪いが、腕は良い。」先代から続くキャッチフレーズとビジュアルが話題に>

2013年に公開し、話題となった高岡伝産の職人の似顔絵が入った名刺。集めると1つの絵柄になる。


「ガラは悪いが、腕は良い。」のキャッチフレーズが入ったオリジナル法被はイベントの賑やかしに。

2013年から使用しているキャッチフレーズ「ガラは悪いが、腕は良い。」に加え、高岡伝産のアイコンは公開当初から大きな話題となりました。当時、職人が名刺を持つことが当たり前ではなかった現状を知り、会に所属していたデザイナーがそれぞれの職人の顔写真が似顔絵風にトレースされた「職人の名刺」や、キャッチフレーズの入った法被を作ったことから高岡伝産のブランディングが始まりました。

日本有数の仏具の街・高岡市ですが、生活様式の変化から仏具の売上は1990年を境に激減。そんな中、工場の中でモノを作っているだけではこの先の未来はない、と発起した職人たちが、2014年頃より消費者に向けて直接ものづくりの魅力を伝えるイベントを企画するようになります。「ガラは悪いが、腕は良い。」のキャッチフレーズは工場の門を開放する謳い文句となり、産業観光の盛り上がりとも重なったことで、多種多様な人たちとの出会いを作ってきました。2022年には集大成とも言える新しい産業観光イベント「クラフトフェア ツギノテ」を立ち上げ、初年度で3800人を超える来場者を迎えまし
た。
■混ざり合い“ごちゃまぜ”になって、ウィットに富んだチームで挑む100周年
産地としての売上も縮小し、伝統産業従事者も減少する中、2020年頃から居住地や業種を問わず、高岡の伝統産業になんらかの関わりがあったり、共に会を創りたいという想いを持った人にも積極的に門戸を開くようになりました。その甲斐もあり、職人一色だったチームから、さまざまな特技や価値観を持ったメンバーが所属する組織となりました。

ー数字で見る2025年度の高岡伝産
・2025年度の会員数は27名(2025年4月1日時点)
・会員の63%が伝統産業に従事する職人やメーカー従業員、37%は伝統産業や製造業とは異なる異業種(デザイナー、ジュエリー作家、広報、ディレクター、建築家、飲食業、ライター/フォトグラファー、記者等)
・移住者、および県外からの所属会員は40%(移住者は30%、県外在住者は10%)
・役員のうち35%が20代・30代の女性

<過去の高岡伝産企画> ※一部抜粋
・工場見学ツアー「高岡クラフツーリズモ」 / 2014年~
・大学生が職人に弟子入りする「伝産の学校」 / 2015年~
・BEMS新宿でのオリジナルグッズの販売・体験「冥土のみやげ専門店 スーベニ屋 」 / 2019年
・zoomで職人にセミオーダーできるサービス / 2020年
・職人の作業をASMR化「定点観職」 / 2020年
・全国のデザイナーと高岡の技術で新商品開発「高岡伝産デザインマッチング」 / 2021年・2022年
・ものづくりを恋のきっかけに「クラフト恋活」 / 2023年
・夏休みの宿題を職人がお手伝い「高岡KIDSクラフツーリズモ 」/ 2024年

▼より詳しい活動概要はこちら / 高岡伝産・紹介パンフレット

過去の高岡伝産企画

<12年の時を経てコンセプトを刷新、新名刺を発表>
10年以上、高岡伝産の活動を支えてきた名刺を新コンセプトと共に2025年4月より刷新します。高岡の伝統産業の本質が何かを考え、捉え直し続け、真面目に面白く未来へ繋ぐ活動を続けることへの宣言として、今回の刷新を決めました。
<名刺デザインに込めた想い>
ー繋がりが「武器」になる名刺
高岡伝産と関わる人たちにとっての「武器」となりたいーー。
モノづくりのお手伝いは勿論、産地を盛り上げるイベント、モノづくりを活用した出会いや教育の場など、伝産に揃う多様なノウハウを持った職人たちが、それぞれの課題に向かって一緒に戦う仲間になります。ダンジョンを進めるなかで、出会う武器や仲間のような感覚で伝産メンバーに出会ってもらえると嬉しいです。

「伝産、総力戦。」を表現した、それぞれの職人スキルが分かる高岡伝産の新しい名刺・全7種

<武器の効果>
今回、7つの強力な武器を集め、それぞれのプロフェッショナルたちを仲間にできる仕組みを名刺で表現しました。それぞれ日々工場で使用される道具から着想を得ています。(上左より)

ー装飾大金槌(そうしょく・おおかなづち)
鍛金、鍛造、彫金に強い職人を仲間にできる武器

ーとりべ棍棒(とりべ・こんぼう)
鋳物メーカー、鋳物問屋、鋳材屋などに精通する職人を仲間にできる武器

ーヘラ扇子(へら・せんす)
漆芸関係、漆器屋、螺鈿細工などに強い職人を仲間にできる武器

ーバフ手裏剣(ばふ・しゅりけん)
仕上げや研磨などに強い職人を仲間にできる武器

ー焼付火縄銃(やきつけ・ひなわじゅう)
古代着色、現代着色に強い職人を仲間にできる武器

ー造形物差刀(ぞうけい・ものさしがたな)
モデリング、設計、材料系などモノの形や作り方に精通する職人を仲間にできる武器

ーヌンチャク筆(ぬんちゃく・ふで)
企画・営業・広報・ライター・ディレクターなど形のないコトづくりに精通する職人を仲間にできる武器
<「伝産、総力戦。」 新コンセプトの背景>
52年間の活動を通して、高岡伝産が創った出会いが、地域・業種を超えて高岡に人を呼び、「多様なガラ」のチームになったいま、産業観光の次のステージを目指して、高岡の伝統産業と異業種を織り交ぜながら時代の課題に立ち向かいます。新しいモノづくりを考えてる方々と、400年の伝統を受け継ぐ多様な技術=武器を持った職人衆である高岡伝産が、産地・高岡の総力をもって一緒に戦います。

伝産メンバーとの出会いで名刺が集まるごとに、強力な武器と仲間と出会っていき、出会い自体が楽しみになるチームでありたいと考えています。出会いの数だけ強力なチームが生まれ、その力を糧に産地の未来にうねりを起こしていきます。
■ 高岡伝統産業青年会について

街に伝わる鋳物師達の(やがえふ文化)の息遣いに囃子、踊りを加えた郷土民謡「弥栄節(やがえぶし)」を舞った様子

高岡伝統産業青年会は、富山県高岡市で400年以上続く伝統産業を引き継ぐ39歳以下の若手職人・問屋の団体です。1973年から高岡が誇る伝統技術、職人の仕事を展示会や鋳物体験、工場見学ツアーなどを通して県内外へ発信してきました。また、分業制である高岡のものづくりにおいて、専門分野が自分と違う仲間との交流の機会を設けることで、自己の技の研鑽や応用を続けてきました。近年では、活動を通して新たな仕事が生まれたり、20代・30代の移住者が増えるなど、高岡伝産の活動を通して地域に変化が生まれています。

応援してくださる方は、ぜひ公式インスタグラムからフォローをお願いします。
https://www.instagram.com/takaokadensan/

お問い合わせ先:以下フォームよりご記入ください。
https://www.takaoka-densan.com/contact/

※「April Dream」は、4月1日に企業がやがて叶えたい夢を発信する、PR TIMESによるプロジェクトです。私たちはこの夢の実現を本気で目指しています。
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