スリール、両立不安は女性だけでなく男性も抱えていることを明らかにした「両立不安白書2025」を公開
スリールは11月4日に、男女1278名を対象に実施した「仕事と子育ての両立に関する調査」の結果をまとめた、「両立不安白書2025」を公開した。
「転職や退職を検討した」や「実際に転職/退職した」人が6割に
「両立不安白書2025」によれば、これまで仕事と子育ての「両立不安」は女性の課題と考えられがちだったが、今回の調査では子どもを持つ男性の57.3%、女性の72.3%が「両立不安」を経験しており、子どものいない男性でも3人に1人、女性では2人に1人が「両立不安」を抱えていることが明らかになっている。
男性は「育児に十分関わりたいが仕事を減らせない」「家計を支えなければならない」といった板ばさみに、女性は「体力や精神的余裕の不足」に直面しており、「両立不安」は性別に限定された課題ではなく、社会構造的な課題であることが浮き彫りとなった。
あわせて、男性の約6割が「両立不安」を理由に転職・退職した、または転職・退職を考えたことがあると答えている。子どもの有無別では、「両立不安」を抱えた子どもを持つ男性の66.3%が「退職・転職を考えたことがある」「実際に転職/退職した」と答えており、子どものいない男性でも56.4%に達した。
さらに、女性の2人に1人が「両立不安」を理由に転職・退職をした、または転職・退職を考えたことがあると答えており、とりわけ子どもを持つ女性では65.0%が検討し、11.5%が実際に離職している。また、子どものいない女性でも「考えた」経験のある人が46.3%に達し、妊娠・出産前からキャリア継続に不安を抱えていることがわかった。
これらの調査結果を受けて「両立不安白書2025」では、企業に対して状況に応じた「負担と機会を調整するマネジメント」を求めている。制度を整えるだけでは不十分であり、心理的安全性のある環境、公平な評価制度、日常のマネジメントや組織風土がともなってはじめて、社員は「自分の仕事は重要」「影響力を発揮できている」と実感できるようになると訴えた。
また、「ただ働き続けられる場ではなく、男性も女性も、だれもが活躍できる組織を実現すること」を求めている。







