園児の頃から、豊橋ならではの景色や花火、海、市電の音など景観について遊びながら触れ、自分たちの住んでいる「まち」を意識することで、地元への愛着心を育み、次世代のまちづくりにつなげていく。
豊橋市ではそんな想いのもと、『景観×保育』を掛け合わせた、全国でも珍しい活動を行います。

全国でも珍しい!『景観×保育』を掛け合わせた取り組み

豊橋市では、令和5年度から幼い子どもたちが景観への意識を育むことを目的に、豊橋創造大学と連携。

保育士・幼稚園教諭を目指す学生に対して、豊橋の景観に関する講義を行ったり、園児が豊橋の景観に親しめるような活動を考えるワークショップなどを行っています。

今回、2025年12月に、豊橋市の2つの公立保育園(くるみ保育園、牛川東保育園)にて、学生が景観をテーマに掲げ、園児のために考えた活動を保育士、学生みんなで一緒に行います。
この『景観×保育』の掛け合わせは、全国でも珍しい取り組みです。

この取り組みには、園児に遊びを通して豊橋への景観に慣れ親しんでもらうほか、保育士・幼稚園教諭志望の学生に、保育職場の魅力を伝えたいという2つの想いが込められています。

【園児】景観がテーマのかるたや自然遊びで豊橋のまちに親しむ




今回はくるみ保育園では景観から発想を得た「かるた」の製作と遊びを、牛川東保育園では身近な自然の景観に触れる活動をそれぞれ行います。

いずれもワークショップの中で学生が考え、提案した活動から、保育園の先生が自園に合った遊びを選び、実施されます。園児が遊びを通じて、自然と豊橋の景観に親しめるような内容が考えられています。

【学生】景観を学び、自ら考えた活動を通して保育の魅力を感じられる




学生は授業で一年生の時に豊橋の景観について学び、二年生でこちらのワークショップを実施します。
豊橋市以外が出身地の学生もいるため、この取り組みを通して、豊橋についてより深く学ぶ機会になった、という声も。
豊橋の景観をテーマに活動を考えることで、景観についての感性や知識を持った人材に成長していきます。
保育の楽しさを感じられる貴重な機会に
今回の取り組みは、保育士を目指す学生が、自ら考えた活動を保育園の現場で実践できる貴重な機会です。
保育士を志し、実際に実習に入る段階では、現場で覚えることが多いなど、なかなか「保育士として子どもと触れ合う楽しさを感じられる余裕がないのでは」という懸念事項もあります。

保育士が不足するなか、保育士・幼稚園教諭志望の学生が、自ら考えた活動を保育の現場で実践することで、園児の反応や保育の楽しさをダイレクトに感じ、職場の魅力を体感することで、その後の活動に活かしたり、学生に将来の姿を思い描いてもらうきっかけにしたい、という想いも込められています。

将来のまちづくりにもつながる!小学三年生でも学ぶ『豊橋の景観』とは?


Landscapes of Toyohashi / 豊橋の景観 描画:かんだ あさ 

近年、子どもの頃から自分が住んでいるまちの景観に親しみ、意識を持つことで、まちへの誇りや愛着を育て、まちづくりやその地での子育てなどに伝えていく景観学習を行う自治体も増えています。

豊橋市でもその一環として、景観まちづくりを進めています。

写真は豊橋市がつくっている、里山、川、海といった多様な自然に囲まれ、祭りなどを含むまちと自然が調和した様子が描かれている豊橋の景観マップという絵図です。

こちらの冊子は豊橋市内の保育園などにも置かれており、小学三年生の時には学校で、景観や地域について勉強する授業も行われます。

その際に、今回のワークショップを通して園児の時から豊橋の景観に親しんでおくことで、三年生になったときに「小さいころに習ったな」という記憶につながり、まちへの愛着心を育ていけたら、という願いも込めています。

欧州では、景観に対する学習が、義務教育の中に組み込まれていて、あたり前のように、幼い頃から景観について学習する機会があります。

地域の景観について知り、親しむことで、子どもたちの感性も豊かになり、まちへの愛着が湧きます。そして、将来、大人になったときに、まちへの誇りや愛着を持った人として、まちづくりへ貢献し、美しく魅力的なまちの形成へとつながり、暮らしや心が豊かなものとなるとともに、持続可能な都市の形成へとつながります。
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