東映アニメーション株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:高木勝裕)は、2年ぶりの新作となるTV アニメ「DIGIMON BEATBREAK(デジモンビートブレイク)」において、沢城キョウ役・阿座上洋平 × ムラサメモン役・濱野大輝の対談インタビューを公開いたします。

“デジモン世代”の2人が語る、作品の第一印象とシリーズの思い出
――まずは台本を読んだときの、作品全体の印象からお聞かせください。
阿座上
自分もど真ん中のデジモン世代なので、「また新しいデジモンシリーズに関われるんだ」というのが、まず純粋にうれしかったです。子どもの頃に夢中になって見ていたシリーズが、こうして脈々と受け継がれてきて、自分のキャリアとも重なるタイミングでデジモンに参加できたのは、本当に光栄ですね。これまで自分が持っていたデジモンのイメージって、ポップで明るくて、かわいさもありつつ、少年の心を熱くさせてくれる作品だったんです。でも、『DIGIMON BEATBREAK』の台本を読んだときは、対象年齢を少し上げたような、物語のテーマ性の深さや、大人でもぐっと引き込まれるドラマ性があると感じました。しかも第1話から、けっこう重めの出来事が描かれるじゃないですか。シリーズの世界設定も、過去作とはまた違う角度で広がっているので、「これは考察がはかどるぞ」と(笑)。随所に伏線も散りばめられていて、長く追いかけたくなるシリーズだな、という印象でした。
濱野
僕も世代的には『デジモンアドベンチャー』から入った人間なので、最初に台本を読んだときは、「デジタルワールドだけの物語じゃないんだ」という驚きが大きかったです。日常生活の中に当然のようにデジモンが存在していて、サポタマやe-パルスといった要素も含めて、現代風にアップデートされたデジモンなんだなと。サポタマというAI的な存在が、物語やキャラクターの感情と密接に絡んでくるところも、今の時代だからこそ響くポイントですよね。会話劇もすごく自然で、いわゆる「子ども向けだから分かりやすく」というより、ドラマとしてちゃんと楽しめる脚本になっている。もちろん子どもたちにも分かるように作られてはいますが、大人が見ても満足できる“令和のデジモンシリーズ”だなと感じました。

――おふたりとも、『デジモンアドベンチャー』世代だと思いますが、当時の思い出はありますか?
阿座上
小学生の低学年くらいですね。朝起きてテレビの前で正座して見ていましたし、おもちゃも遊んでいました。ペンデュラムを持っている友達が多かったなあ。
濱野
僕も『デジモンアドベンチャー』から入って、映画もリアルタイムで見ていました。ペンデュラムやデジヴァイスで遊ぶのはもちろん、カードゲームとか、ゲーム機のソフトとかで遊んでた記憶があります。
阿座上
『DIGIMON BEATBREAK』の中にも、当時のデジモンたちがちょっと違う姿で出てきたりするので、「うわ、懐かしい!」ってテンションが上がります(笑)。
濱野
昔見ていたデジモンが、ちょっと姿を変えて現代に現れるのは、ファンとしてもすごくうれしいですよね。
――本作や過去シリーズも含めて、好きなデジモンはいますか?
濱野
今回のシリーズで言うと、やっぱりマッハモンはかっこいいですよね。檜山修之さんが演じていらっしゃることも含めて、ちょっとグレイモン系譜の熱さというか、あの漢らしさはたまりません。

阿座上
僕は『デジモンテイマーズ』に出てくるテリアモンが大好きでした。見た目はふわっとしているのに、どこか達観している感じもあって、演じられている多田葵さんの芝居も含めて、とても印象に残っているデジモンですね。
キョウとムラサメモンは会話をしなくても通じ合っているような関係性
――ご自身が演じているキャラクターの第一印象と、オーディションのときのことを教えてください。
阿座上
最初オーディション資料をいただいたときは、別のキャラクターを受けるつもりで台本を読んでいたんです。その資料の中に、キョウも載っていて。「……こっちも受けたいです」と、ほぼ直談判のような形でキョウも受けさせていただいたんです。キョウみたいに、主人公から見ると“師匠ポジション”・“兄貴ポジション”にいるキャラクターって、僕のキャリアの中でもちょうどこれから挑戦していきたい役柄だったんですよ。ありがたいことにそういう立ち位置の役を任せていただくことが増えてきたタイミングで、キョウという、まさに「背中で見せる」タイプのキャラクターに出会えた感覚があって。うれしさと同時に、「自分に務まるのか」という不安も大きかったですね。オーディションのときから、キョウのファミリーに対する愛情や、家族を傷つける存在に対しては絶対に許さないという激しさが資料にしっかり書かれていて。監督からも「得体の知れない怖さがあってもいい」とディレクションをいただいていたので、その強さと優しさの両方をどう乗せるかを、かなり意識して読んでいました。

濱野
僕はスタジオオーディションの段階から、ムラサメモンで呼んでいただきました。「あ、人間側じゃないんだ」と思いながら(笑)、資料を読んだんですけど、最初から完全体であることも含めて「なかなか攻めたポジションのデジモンだな」という印象でした。ただ、台本を読んでいくと、ムラサメモンってキョウのこれまでの人生や、経験してきたことが強く反映されているデジモンなんですよね。キョウがどう考えているか、どう感じているかが、そのままムラサメモンの在り方にもつながっているような感覚があって。オーディションなのに、本番さながらに監督がしっかりディレクションしてくださったので、「もうこのときから、現場は始まっていたのかも」と感じるくらいでした。

阿座上
キョウって、トモロウたちからすると頼れるリーダーなんですけど、彼自身の弱さや怖さは一人で抱え込んでいるところもあるんですよね。その、表に出さない部分をムラサメモンが代弁してくれるような瞬間もあって、ふたりの関係性は演じていてもすごく面白いです。
――キョウに関していうと、すごくファンの多いキャラクターですよね。
阿座上
ありがたいことに、本当に多くの皆さんに愛していただいているなと感じますね。でも、もしかしたら裏切るんじゃないかって、視聴者の方からも言われたりしていて(笑)。僕自身もまだ先の展開は知らなくて。こういう長いシリーズ作品って、今からでも展開を変えられる余地があるんですよね。それが楽しいところでもあるんですけど、「もしかして本当にそうなるのかも……」と、僕自身も思ってしまうところがあります。
濱野
主人公と師匠が戦うみたいなね。
阿座上
そうそう。でもいろんな展開が考えられるシリーズに自分も参加させていただけているのは、本当にありがたいですし、長いシリーズの中でこの役と一緒にゆっくり歩んでいけるのも貴重だなと思います。先の未来が分からない状態で演じ続けられるというのは、なかなかできない経験なので、これからすごく楽しみですね。
――ムラサメモンのキャラクタービジュアルが公開されましたが、いかがですか?

濱野
やっとですよ! 僕、ちょっと寂しかったんですよ。他のキャラクタービジュアルがポンポンと公開されていく中で、「自分は何日に公開されるんだろう?」と思っていたら、ふたを開けてみたらキョウだけで(笑)。
阿座上
ビジュアルがキョウだけで、しかも背中越しに振り向いている構図だったから、「やっぱりキョウが黒幕なんじゃないか」と思われるのを、余計に後押ししちゃっている感じがあったよね(笑)。「相棒がいないじゃん」とか言われたりもしたんですけど、あとで実はムラサメモンのほうが大きすぎて、一緒のビジュアルに入りきらなかったという裏事情も聞いて(笑)。
濱野
他のキャラクターたちと同様に、イベントなどで皆さんにお披露目される機会があると聞いているので、それも含めてすごく楽しみにしていますし、うれしいですね。
――ムラサメモンもデジモンらしいかっこいいキャラクターですよね。
阿座上
資料を見たときの第一印象は、「これはもう男のロマンの塊だな」という感じでした。
濱野
鎧の質感や色味もそうですし、足の逆関節っぽい三段構造も、いかにもデジモンらしいフォルムで。「立体になったら絶対映えるやつだ」と思いながら眺めていました(笑)。

阿座上
商品化しやすいよねきっと。その分、きっとコストもかかるんでしょうけど……(笑)
濱野
いつかどこかで、キョウとムラサメモンが揃ったフィギュアをお見せできたらいいですね。
――キョウとムラサメモンの関係性は、どのように捉えていますか?
濱野
ふたりはある意味完成された関係性の状態から物語が始まっているような感覚があって。小さい頃からずっと一緒にいて、互いの強さも弱さも全部知っているからこそ、ことさら言葉にする必要がないんですよね。
阿座上
だから拾ってくピースが少ないんだよね。

濱野
そう。第1話のやり取りなんかも、表面上は軽口で済ませているシーンが多いんですけど、その裏には長い時間を共有してきた空気感がちゃんとあるんですよね。だからこそ、ムラサメモンの一言がキョウの背中を押したり、逆にキョウの決断がムラサメモンの在り方を変えたりする。別々の存在なんだけれど、ある意味では一心同体でもある、というバランスはすごく大事にしています。
阿座上
言葉にするのは難しいんですけど、本当に腐れ縁みたいな関係なんですよね。これまでの苦しいことも楽しいこともふたりで経験してきて、お互いの強さも弱さも全部分かっているからこそ、あえて会話をしなくても通じ合っているような関係性なんじゃないかなと思っていて。なので、「彼からいろいろ学ぼう」とか、そういう段階はもうすでに過ぎている気がします。
濱野
その意味ではトモロウとゲッコーモンとはまた違った関係性なのかなと思います。
第7話で見えたキョウの強さと弱さ
――第7話「ニリンソウ」、第11話「黒い感情」ではキョウのエピソードが描かれますが、キョウの過去を知った時の印象、またアフレコ時のエピソードを教えてください。
濱野
なぜキョウがデジモンをデリートしないで背負い続けているのか、という理由が分かる回でもあるんですよね。それをずっと自分ひとりで抱え込んでいた、というところが、キョウの強さでもあり弱さでもあるなと、アフレコしながら感じました。あの場所でみんなが生かされていてて、ちゃんと根付いて暮らしているという姿こそが、キョウの理想とする世界なんだろうな、と分かる回でもあって。そこは今でもよく覚えています。
阿座上
キョウってずっと強くて頼りになる一方で、その弱さがなかなか見えないんですよね。そこが少し不安というか、どこか怪しさにもつながってしまうところがあって、その見えない部分を知ることができない寂しさを、レーナも感じているんだろうなと思いながら見ていました。ラストの「誰にだってやり直すチャンスはあるよ」というセリフは、敵であってももう一度やり直すチャンスを与えたいというキョウの考え方が表れていて、年齢に関係なく胸に残る言葉だと感じました。あのシーンでは、これまでのかっこよさに加えて、弱さや慈しみも含めて演じることを意識していましたね。

――第11話「黒い感情」はキョウの過去が明かされるエピソードでもありましたね。
阿座上
キョウが五行星の出身だった、という事実は、オーディションの段階でいただいた台本の中にもセリフとして出てきていたので、「やっぱりそうか」という感覚もありました。彼の強さや立ち位置を考えると、「ただ者じゃないだろうな」とは思っていたので(笑)。第11話からは、五行星時代のライバル的な存在であるカイトも登場してきて、キョウの過去や、なぜ今の彼があるのか、という部分が少しずつ掘り下げられていきます。これまで負け知らずだったキョウが、きちんと敗北を味わう回でもあるので、そこは見どころですね。
濱野
新たなデジモンとしてフレアモンが出てきたときも、個人的にはすごく熱かったです。いわゆるキョウのライバル枠としてのデジモンが立ちはだかることで、少年心をくすぐられるようなバトルの熱さが一気に増した印象があります。これから先、グローイングドーンのメンバーたちがどう進化していくのか、完全体がいつ勢揃いするのかという部分も、楽しみにしてほしいですね。

園崎未恵さんが気を引き締めてくださるんです(笑)
――おふたりがアフレコ現場で、特に印象に残っているシーンや出来事があれば教えてください。
濱野
とにかく毎回楽しいです。毎回、入野自由さんが現場を明るくしてくださって、潘めぐみさんがそれに乗っかってくれて……という感じで、和気あいあいしてますね(笑)。
阿座上
入野さんが突然「ピザ食べたくなっちゃったから頼もう」と言い出して、本当にデリバリーしてくれた回もあって(笑)。そこからスタッフさんも火がついたかのようにいろんなご飯を用意してくださって。
濱野
だからいい意味でファミリー感があるよね。ただ、いざアフレコが始まると、僕は自分の出番よりも、他の方の会話を聞いている時間のほうが長くて。その分、皆さんのすごさというか、キャラクターにスッと入り込んだ瞬間の空気の変化や緊張感を間近で感じるんです。比べるというわけではないですけど、「さすが第一線で活躍されている方々だな」と毎回思いますし、とても刺激的な現場ですね。それでいて、笑いが絶えない男子校みたいな雰囲気もあって、すごく居心地がいいです。
阿座上
ワイワイしてると、マキ役の園崎(未恵)さんが「集中集中!」って気を引き締めてくださって。「すみません!」みたいなこともよくあるよね(笑)。
濱野
アハハハ、あったね(笑)。笑いの絶えないいい現場です。
――最後に、『DIGIMON BEATBREAK』を応援しているファンの皆さん、そしてこれから見てみようかなと思っている方に向けて、メッセージをお願いします。
阿座上
僕らは、子どもの頃からデジモンシリーズに触れてきた世代としてのエモさを抱えながら、この作品に向き合っています。一方で、今回の『DIGIMON BEATBREAK』から初めてデジモンに触れる方もいると思いますし、昔見ていた方が「懐かしい」と感じながら見てくださっているケースもあると思います。どんな入り方をしてくださった方にとっても、刺さる物語になっていると感じているので、最後まで見届けていただきたいです。
濱野
長く続いてきたデジモンシリーズの最新作として、ムラサメモンを演じさせていただけて、本当に光栄です。これまでシリーズを追いかけてくださっている皆さんも、『DIGIMON BEATBREAK』から入ってくださった皆さんも、そしてリアルタイムで見ている子どもたちも、それぞれの楽しみ方でこの作品を味わってもらえたらと思います。人間側のドラマや、トモロウたちの成長物語はもちろん、デジモンたちのバトルも、今作は非常にスタイリッシュでダイナミックに描かれています。回を追うごとにワクワクや興奮がどんどん大きくなっていく作品なので、「ちょっと気になるな」と思った方はぜひ第1話から一緒に見てもらえたらうれしいです。

▼沢城キョウ役・阿座上洋平 × ムラサメモン役・濱野大輝 対談インタビュー
https://www.toei-anim.co.jp/tv/digimon_beatbreak/special/interview/02/
新作TVアニメDIGIMON BEATBREAK(デジモンビートブレイク)について

▼INTRODUCTION
人間の思考や感情から生まれる「e-パルス」は、AIサポートデバイス「サポタマ」のエネルギー源として活用されていた。目覚ましい発展を遂げるその陰で、恐るべき怪物が現れる。e-パルスを喰らって進化する生命体「デジモン」である。
天馬トモロウは、サポタマから突如現れたゲッコーモンとの出会いをきっかけに、非日常へと巻き込まれていく。
人間とデジモンが描く新しい未来とは──
▼STAFF
原案/本郷あきよし
シリーズディレクター/宮元宏彰
シリーズ構成/山口亮太
キャラクターデザイン/小島隆寛
デジモンデザイン/渡辺けんじ
アニメーションデジモンデザイン/浅沼昭弘
美術監督/神綾香
色彩設計/横山さよ子
CGディレクター/大曽根悠介
撮影監督/石山智之
編集/西村英一
音楽/桶狭間ありさ
制作/フジテレビ・読売広告社・東映アニメーション
▼CAST
天馬トモロウ:入野自由
ゲッコーモン:潘めぐみ
咲夜レーナ:黒沢ともよ
プリスティモン:田村睦心
久遠寺マコト:関根有咲
キロプモン:久野美咲
沢城キョウ:阿座上洋平
ムラサメモン:濱野大輝
▼放送情報
フジテレビ他にて10月5日より毎週日曜朝9時より放送中
※地域により放送時間・曜日が異なります。
▼「DIGIMON BEATBREAK」メインPV
https://youtu.be/XodDBK-SmSc
▼「DIGIMON BEATBREAK」公式サイト
https://www.toei-anim.co.jp/tv/digimon_beatbreak/
▼「DIGIMON BEATBREAK」公式X
@digimon_tv(https://x.com/digimon_tv)
■デジモンとは
1997年にリリースされた育成型携帯液晶ゲーム「デジタルモンスター」。手のひらサイズの携帯液晶ゲームでありながらモンスターの育成だけでなく、友達とモンスター同士のバトルを楽しめる斬新な要素により子供たちから圧倒的な支持を集めた。アニメは1999年公開の「デジモンアドベンチャー」を皮切りに、TVシリーズを全9作・映画全13タイトルが制作され、幅広い世代から支持され続けている。
2025年10月より、約2年ぶりの新作となる「DIGIMON BEATBREAK(デジモンビートブレイク)」の放送が開始。
25年以上の歴史があるデジモンは、今なお進化し続けている。
【著作権表記】
(C)本郷あきよし・フジテレビ・東映アニメーション
※画像素材を掲載・使用される際は、必ず著作権表記をお願いいたします。
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