仕事中・運転中に集中力低下「熟睡できない」「強い眠気」が背景に

寝不足による「ヒヤリ(危ない・焦った)」経験は、誰にとっても決して他人事ではありません。一般社団法人 いびき無呼吸改善協会は、全国の男女300名を対象に「寝不足と日常行動リスク」に関する調査を実施しました。その結果、過去1年以内に寝不足が原因でヒヤリと感じた経験がある人は約8割にのぼり、仕事中や運転中といった集中力を要する場面で多く発生している実態が明らかになりました。
また、寝不足や強い眠気の背景には、生活習慣だけでなく「いびき」「口呼吸」「熟睡感のなさ」といった症状も見られ、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の潜在リスクが隠れている可能性も示唆されています。

調査背景

慢性的な寝不足や日中の強い眠気は、集中力や判断力の低下を引き起こし、仕事の生産性低下や事故リスクにつながることが知られています。特に近年は、スマートフォンの長時間使用や生活リズムの乱れにより、「十分な睡眠時間を確保できていない」「寝ても疲れが取れない」と感じる人が増えています。一方で、いびきや無呼吸といった症状があっても自覚が乏しく、「単なる寝不足」と見過ごされているケースも少なくありません。そこで本調査では、寝不足によるヒヤリ経験の実態や原因、日常に潜む行動リスク、そして改善意識について明らかにすることを目的に調査を実施しました。

調査サマリー

- 過去1年以内に寝不足が原因で「ヒヤリ」と感じた経験がある人は約82%
- ヒヤリが起きた場面は「仕事中」24.0%、「車の運転中」15.6%が上位
- 寝不足や眠気の原因は「夜更かし・スマホ使用」27.3%が最多
- 朝起きたときの症状は「体がだるくスッキリ起きられない」23.7%がトップ
- 日中に強い眠気を「月に数回以上」感じる人は約35%
- 改善策は生活習慣の見直しが中心で「いびき・無呼吸の検査」を検討する人は1%未満

※ 本調査結果を引用する場合は、「一般社団法人 いびき無呼吸改善協会」のURL(https://ibiki.odod.or.jp/)を記載してください。

詳細データ

Q1. 過去1年以内に、寝不足が原因で「ヒヤリ」と感じた経験はありますか?



- 年に数回程度ある:43.0%
- 一度だけあった:16.7%
- 全くない:12.3%
- 月に1回程度ある:12.0%
- 月に数回以上ある:10.7%
- 覚えていない/わからない:5.3%

約8割が何らかのヒヤリ経験をしており、寝不足が日常の安全性に影響している可能性がうかがえます。
Q2. 「ヒヤリ」はどのような場面で起きましたか?



- 仕事中(会議・PC作業中など):24.0%
- 車の運転中(信号待ちなど):15.6%
- 歩行中(ふらつき・つまずき):10.3%
- 階段や段差で踏み外しそうになった:10.3%
- 通勤電車・バスに乗っているとき:8.6%
- その他・覚えていない:31.2%(家事・育児をしているとき:8.1%、趣味・運動をしているとき:6.4%、自転車に乗っているとき:3.3%)

→ 集中力が求められる仕事中や運転中の「ヒヤリ」が多く、重大事故につながりかねない場面で発生している点が特徴的です。
Q3. 寝不足や日中の眠気の原因を教えてください



- 夜更かし・スマホ使用:27.3%
- ストレスや不安でなかなか寝つけない:19.1%
- 夜中に目が覚める・熟睡できない:16.7%
- 仕事・家事・育児で睡眠時間が足りない:13.5%
- 睡眠リズムが不規則:11.5%
- その他:11.9%(鼻づまり・口呼吸などで呼吸がしづらい:4.3%、いびきを指摘された/自覚がある:2.7%、寝ている間の無呼吸を指摘された:0.3% など)

生活習慣が主因である一方、呼吸に関する要因も一定数見られます。
Q4. 朝起きたときに感じる症状があれば教えてください



- 体がだるい・スッキリ起きられない:23.7%
- 強い眠気が残っている:19.9%
- 熟睡した感じがしない:17.9%
- 頭痛・頭が重い:12.0%
- 喉の乾き・口呼吸の自覚:10.8%
- その他:15.7%(喉の痛み・イガイガ感:7.7%、寝汗をよくかいている:3.0%、特に症状はない:1.9% など)

「寝たはずなのに回復しない」症状が多く、睡眠の質低下が疑われます。
Q5. 日中に、意識が遠のくほどの強い眠気を感じる頻度を教えてください



- 年に数回ある:37.0%
- ほとんどない:28.6%
- 月に数回ある:21.7%
- 週に数回ある:8.7%
- ほぼ毎日ある:4.0%

約3人に1人が定期的に強い眠気を感じており、日常生活への影響が懸念されます。
Q6. 寝不足や眠気の改善のために、今後取り入れたい対策を教えてください



- 就寝時間を早める・睡眠リズムを整える:23.6%
- スマホやPCの使用時間を減らす:15.8%
- 生活習慣(運動・食事)を改善する:14.2%
- 入浴・ストレッチでリラックス:13.0%
- 寝室環境(温度・湿度)を改善する:10.4%
- その他:23.0%(飲酒・カフェイン習慣の見直し:6.9%、枕・寝具を買い替える:6.7%、鼻づまり・アレルギー症状のケア:3.5%、いびき・無呼吸の検査を受けてみたい:0.9% など)

→ 日常生活の中で手軽に取り入れられる対策が多く挙げられ、医療的アプローチへの関心は極めて低い結果となりました。

調査結果のまとめ

本調査から、寝不足によるヒヤリ経験は非常に身近であり、仕事中や運転中など安全性に直結する場面で多く発生していることが明らかになりました。多くの人が生活習慣の乱れを原因と捉え、改善に取り組もうとしていますが、一方で「熟睡できない」「口呼吸」「強い眠気」といった症状が見られるにもかかわらず、睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの可能性に目を向けている人はごく少数にとどまっています。寝不足を単なる生活リズムの問題として片付けず、睡眠の質そのものに目を向けることが、事故や健康リスクの予防につながるといえるでしょう。

一般社団法人 いびき無呼吸改善協会 代表コメント

代表理事:竹田 浩一のコメント



寝不足によるヒヤリ体験は、単なる“不注意”ではなく、睡眠の質低下が背景にあるケースも少なくありません。特に、いびきや口呼吸、熟睡感のなさ、日中の強い眠気が続いている場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性も考えられます。自覚症状が乏しいまま放置されやすい疾患ですが、早期に気づき、適切な対策を取ることで生活の質は大きく改善します。生活習慣の見直しとあわせて、必要に応じて専門的なチェックを受けることも選択肢の一つとして考えていただきたいと思います。

調査概要

- 調査主体:一般社団法人 いびき無呼吸改善協会
- 調査期間:2025年12月16日~12月21日
- 調査対象:全国の20~70代男女
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答数:300名

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