おたまを使わなくてもカレーのルーがしっかり溶けて混ざる

野菜を煮込んだ鍋にカレーのルーを丸ごと投入し、そのままほったらかしでも、時間になったらカレーが出来上がっている。鍋の前に立ち続けておたまで混ぜる必要もなく、しかも鍋底が焦げない。これを可能にするのが、三菱電機のIHクッキングヒーター「CROSS+TOPシリーズ」だ。上位モデルのCS-A20、CS-A10に共通する機能「かきまぜ加熱」を中心に、実演デモを交えながら紹介しよう。

もう、おたまで混ぜる手間はいらない!

三菱にとってIHクッキングヒーターで11年ぶりの新製品となる「CROSS+TOPシリーズ」(CS-A20、CS-A10)は、左側のIHコイルに、独自の新技術「分割フレームコイル」を搭載した。煮込み調理のかき混ぜを不要にし、鍋底も焦がさない新機能「かきまぜ加熱」の搭載だ。

実演デモではその実力を示すため、あえてカレーのルーを細かくせず、野菜を煮込んだ鍋の中にそのままドボンと投入した。あとは「かきまぜ加熱」の「煮込み」メニューを選択して蓋をするだけ。実演デモではカレーが出来上がるまでの間、餃子や魚のすり身の団子スープなど、別の料理をつくっていた。

通常、カレーをつくる際は、溶けやすいようにルーを細かく切って投入したり、鍋底が焦げないように火力調整に神経をとがらせながら、おたまでかき混ぜるだろう。それでも、ルーのとろみがなくなると底に沈んだじゃがいもや人参などが焦げてしまう。おたまでゆっくりと鍋底をかき混ぜたら焦げていた、という経験を持つ人も多いだろう。

「かきまぜ加熱」は何もしなくてもルーが溶けて混ざり、焦げない。しかも、おたまでかきまぜる回数が減る分、出来上がりの野菜の煮くずれも抑えられる。

外コイルと内コイルの独立制御で対流が変わる

「かきまぜ加熱」を可能にした新技術が、「分割フレームコイル」の採用だ。IHコイルの構造は、二つの「内コイル」と一つの「外コイル」からなる。内コイルの底と、外コイルの底にL字型の新フェライトを設置することで、外コイルが新フェライトで囲まれる。フェライトの形状や配置は、電磁界解析を行って最適化している。

こうした構造にすることで、外コイルの磁力線の循環が、内コイルとは反対の動きになる。また、外コイルと内コイルは独立制御できるので、電源の切り替えにより鍋の中の対流が変わり、おたまでかき混ぜているのと同じ効果を生むのだ。

うどんやラーメンの麺類も吹きこぼれがない!

「かきまぜ加熱」には「ゆでもの」というメニューもある。うどんやそうめん、そば、ラーメンなどの麺類をIHクッキングヒーターで茹でる際、火力の立ち上がりスピードが早いのはいいが、急に吹きこぼれてしまって、慌てて火力を弱めたという経験を持つ人も多いだろう。

「かきまぜ加熱」の「ゆでもの」は、火力を弱めることなく、吹きこぼれを抑制する。実演デモでは、ひと煮立ちしたらメニューから「ゆでもの」を選んで、あとはカレーの時と同じようにほったらかし。内コイルと外コイルによる対流の切り替わりや、吹きこぼれないのが確認できた。

さらに、分割フレームコイルは、従来より鍋やフライパンの端までしっかり加熱できるようになった。外コイルで発生した磁力線を外側に集中して加熱するため、餃子をつくるときの焼きムラを抑えたり、野菜炒めで端にある調味料をジュっと香ばしく炒められる。

三菱のIHクッキングヒーターの新技術である「分割フレームコイル」による「かきまぜ加熱」は、煮物調理の微妙な火加減や混ぜる手間がないので、料理が苦手な人でも簡単に調理できる。また、出来上がるまでの時間を自分時間に充てることができるので、タイパを重視する人にも喜ばれる機能だ。(BCN・細田 立圭志)