おなじみパッケージイラストも違います。「たっぷり果肉入りイチゴジャム&ホイップ」の方は、「たっぷり」なイチゴジャムを全身で表現する苺プールに入 り、地上の楽園を満喫する男の子と女の子。実際にやったら苺をつぶしてしまいそうで気が気じゃないと思いますが、香りはかなり良さそう。柿なら囲まれてたいなと、少しフルーツ天国に興味を持ち始めています、僕は。

こちらは「さがほのか苺ジャム&ホイップ」のイラスト。苺の描き方ですら、違う文法で構成されています。こちらはホイップにもフォーカスを当て、ジャムの跳ね表現がみずみずしさをアピール。苺の葉がしっかり描かれている部分も農作物感を出していていいですね。

イチゴジャム味は歴代、星の数ほどバリエーションが出ており、そのたびにいろいろなイラストが描かれています。こちらは2011年の「粒々イチゴジャム&ホイップ」。ジャムの光と影がリアル志向、きちんとジャムの粒が描かれています。

今年発売した「女峰苺ジャム&ホイップ」は、なんとジャム瓶を後方に離した意地悪フォーメーション。ホイップと苺に夢中になる2人、なんとなくジャム瓶がかわいそうに思えましたが、僕の中では「ジャムは出来たてで冷やしている途中」という解釈に落ち着きました。

ちょっと変わってる2010年の「あまおう苺入りクリーム&ホイップ」は苺大福的な組み合わせを味わえるランチパック。苺を抱く女の子を包むもちを抱く男の子、という4重コーティングイラストが、ランチパックの持つ「包む」という根源的なテーマを荘厳に繰り返し想起させる、と思う人は考えすぎだと思います。

このように、イチゴとホイップだけでもすぐにこれだけ例示出来るほど無限増殖を繰り返すランチパックのバリエーションの拡がり。ぜひみなさんも味わってみてください!

「たっぷり果肉入りイチゴジャム&ホイップ」は147円、「さがほのか苺ジャム&ホイップ」137円で発売中。 

かやま・てつ 漫画家、ゲーム作家。自作のインディーズ出版者ごっこ「ドグマ出版」で自分に漫画新人賞を与えてデビュー。著書に『ランチパックの本』など。mixiやmobage、GREEなどのゲームアプリや、iPhone向けのゲームも制作。公式HP