祭りじゃ祭りじゃー!! 

 人はなんて祭り好きな生き物なのだろう。一年中、世界のどこかでなにかしらの祭りが繰り広げられている。かたちやスタイルは様々だけど、どんな祭りにも祭り特有の「ここぞとばかりに盛り上がる感」があって、その高揚感を味わいたくて、人は祭りに足を運ぶのだと思う。

 さて、これ以上ないというくらいパーフェクトな秋晴れとなった10月8日、なぜか俺は日比谷公園にいた。今日は日本中の鉄道ファンにとっての一大祭り、『鉄道フェスティバル』が開催されるのである。日比谷公園といえば、個人的には野音でライブを見る以外にはほぼ来ないし、まして鉄道には縁もゆかりも思い入れも正直ないのだが、そこに山があれば、とりあえず登ってみる。そこに鉄道フェスティバルがあれば、足を踏み入れてみる。それが男というものだ。

  『鉄道フェスティバル』は今年で18回目を数える全国最大級の鉄道イベント。「鉄道の役割やしくみについて、楽しく理解を深めてほしい」というコンセプトで、国土交通省とJR・民営鉄道各社を中心とする鉄道関連企業・団体によって構成される「鉄道の日実行委員会」によって主催されているもの。毎年10月14日が<鉄道の日>ということで、その周辺の週末に開催されており、今年は10月8日/9日の2日間にわたって行われた。

 

 

 

 

 入場無料ということで、そのまま公園の敷地内に入ってまず驚いたのは、人の多さだ。今年はじつに約13万人(!!)の来場者を記録したとのこと。お客さんは、半分は筋金入りの鉄道ファンの大人たち、もう半分は電車好きの子どもメインの家族連れ、といった感じ。本気の目で鉄道グッズを買い求める大人たちと、無邪気にきかんしゃトーマスショーを楽しむ子どもたちが同居するさまは、なかなか趣き深いものがある。場内には各鉄道会社のブースが軒を連ねているのだが、とにかく至る所に行列ができていて、お目当ては各社オリジナルの鉄道グッズ。売っているのは、王道のプラレールやカレンダーに加え、例えばこんなものも。

 

 

 

 

 すげえ!! 新幹線の車両入り口の上のところに付いてる行き先表示板だ!!(正式名称は「行き先方向幕」と言うらしい) これが普通に売り物なのだから驚く。家庭用電源で本物さながらに幕が回転するとのことだが、買ってなにに使うの? って質問はナンセンス。20個限定で、お値段は3万円。うーん、買えなくもない絶妙な価格設定で、一瞬真剣に悩んでしまった。でも普通にオブジェとしてカッコいいよなー。

 他にも驚きの商品が多数。売り場の案内板もいちいち凝っていておもしろい。