KDDI(au)は1月12日、2016年auの学割キャンペーンを発表した。26歳の誕生月まで毎月5GBのデータ容量をプレゼントするほか、学生だけではなく家族のデータ定額料金から最大1年間1000円割り引く。キャンペーン申込期間は1月14日から5月31日まで。
記者会見で登壇した田中 孝司代表取締役社長が「au史上最強の学割」というほど、今年の学割キャンペーンは充実している。これまでの学割はMNP(乗り換え)と新規契約ユーザーが対象で、従来のユーザーは対象外であることが多かった。auの学割は、MNP、新規、機種変更のユーザー全てが対象となり、データ容量のプレゼントと割り引きの両方のサービスを受けられる。
auがここまで学生向けサービスに力を入れている理由はなぜだろうか。記者会見では同社が実施したアンケート結果を見せながら「年代別でauの浸透率を調べたところ、10代、20代、30代が高い」と田中社長は説明した。この「若者向けのau」のイメージをより強調したい考えだ。
さらに、家族で契約すると割り引きを受けられる「家族割り」があるので、キャリアを統一している家族も多い。そのため、学生を囲い込むことで学生を持つ家族を丸ごと取り込む考えだ。
では、学生が魅力的だと感じるサービスとは何だろうか。田中社長は、さらにアンケート結果を示しながら、「10代は72.1%、20代は60.1%のユーザーが1か月で8~15GBの通信容量を求めている、という結果が出た。若者は動画を視聴することが多く、毎月データをたくさん使っている。月末には通信制限がかかってしまう、Wi-Fiを利用してデータをなるべく使わないようにしているなど、スマホの利用に不自由を感じている」と話した。
この「不自由」を解消するのが、「データ容量を5GBプレゼント」する特典だ。この特典を受けるには「データ定額5/8/10/13」への加入が必要だが、加入することで26歳の誕生月まで、毎月5GB追加でデータを使うことができる。つまり、「データ定額5」に加入すれば月10GB、「データ定額13」に加入すれば月18GBも使うことができるのだ。なお、「LTEフラット」は対象外だ。
さらに、割り引きも受けることができる。こちらは「データ定額5/8/10/13」だけではなく、「LTEフラット」ユーザーも恩恵を受けることができる。最大1年間と限られた期間ではあるが、「データ定額5/8/10/13」のユーザーは1000円/月、LTEフラットのユーザーは1か月あたり934円割り引かれる。また、新規やMNPの場合、家族も同額の割り引きを受けられる。
このほか、学生、家族とも「auスマートパス」「ビデオパス」「うたパス」が期間限定で割り引きになるキャンペーンも同時に展開する。「auスマートパス(372円/月)」「ビデオパス(562円/月)」は2016年7月利用分まで、「うたパス(300円/月)」は2016年5月利用分まで月額情報料相当額を割り引く。
auだけではなく、ソフトバンクも学割キャンペーンの詳細を発表した。残るはドコモだ。主要3キャリアの「学割」合戦、どこに軍配が上がるか注目したい。(BCN・山下 彰子)