映画『リリーのすべて』ジャパンプレミアが9日、東京都内で行われ、レッドカーペットと舞台あいさつに主演のエディ・レッドメインとトム・フーパー監督が出席した。
この作品は、今から80年以上も前に世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人リリー・エルベの実話に基づく愛と勇気の物語を描く。
2013年4月以来2度目の来日となるエディがファンの前に登場するのは初めてとあって、日本一の座席数を誇る映画館で行われたイベントのチケットはわずか7分で売り切れた。レッドカーペットではトム監督とともに気さくにサインに応じるなどファンとの交流を楽しみ、劇場内でも通路から客席に向かって「こんにちは、エディです。ありがとう」と日本語であいさつして大きな歓声を浴びた。
『レ・ミゼラブル』の撮影中にトム監督がエディに脚本を渡したことが始まりといい、エディは「茶封筒の中に入っていて、中身について監督は言ってくれなかった。とりあえず読んだら素晴らしいラブストーリーがあって、トレーラーから飛び出して『やりたいです、いつからですか』と言ったらまあ落ち着けと。この機会をいただけた監督には本当に感謝しています」と興奮を振り返った。
先日発表された「第88回アカデミー賞」では主要4部門にノミネートされ、主人公の一番の理解者であり続けた妻を演じたアリシア・ヴィキャンデルが助演女優賞に選ばれたことでも話題になったばかり。
トム監督は「アリシアさんの名前が呼ばれたときが一番幸せな瞬間で、楽屋に戻って彼女を思いきり抱き締めました。本当にこれ以上ない幸せな瞬間でした」と喜び、エディも「演技も人柄も素晴らしい。彼女が受賞した夜は最高の夜で、そばで見ていてとてもうれしかったです」と笑顔を見せた。
また、エディは「前回は短い滞在だったので日本を見ることがかなわなかった。今回は長くいられてたくさんの方と触れ合い、皆さんの応援やサポート、反応を感じることができて、こんな体験は初めて」と日本を楽しんでいるようで、「妻とロスから来たんだけど、時差ボケで朝の5時に目が覚めてしまって…。世界で最も人混みが見られると言われる渋谷に行ったのに、(その時間ですから)誰もいませんでした」とがっかりエピソードで笑わせた。
映画は3月18日から全国ロードショー。