「許さないぞえ、ぷんぷん」の松井玲奈

 NHK BSで放送中のプレミアムよるドラマ「初恋芸人」に市川理沙役で出演中の松井玲奈。売れないピン芸人の主人公・佐藤賢治(柄本時生)の前に突然現れる謎の女性を演じている。賢治と理沙の揺れる関係性も見どころの一つ。このほど行われたインタビューでは役柄へのいとしい思いや自身のコンプレックスの乗り越え方、かわいらしい初恋エピソードなどを語った。

―柄本さんたちの芸人ぶりはいかがですか。

 柄本さんがAKB48のライブを見にきたことがあったみたいで、それについて話すことが多かったです。芸人さんチームは作品の中でネタ披露が必ずあるので、楽屋の外でネタ合わせをしているのを客観的に見て、本物の芸人さんの楽屋もこういう感じなのかなと思っています。芸人さんの役はちょっと難しいかな(笑)。すごく大変だと思います。

―ドラマが始まってからの周囲の反響は?

 残念ながら私の周りからは連絡はなかったのですが、ファンの方は見てくれている方がたくさんいて。来週がすごく楽しみだと言ってくれることが多くてうれしいです。

―すでにクランクアップしているそうですが、理沙を演じ終えた感想は?

 最終回まで演じてみて、すごく賢治のことを大切にしている子なんだと思いました。理沙の価値観による賢治を大切にする方法は、見た方からすると『それはちょっとひどいんじゃないの?』という意見もあると思います。でも、女性の側から見れば、ああした決断をする人もいると思います。仲良くしていたかったし、関係を続けていきたかったからこそ、ああいうことになってしまっただけということです。私自身は分かるなあと思いました。

―理沙を演じる上で最後までぶれずに守ってきたところは?

 理沙が自分自身に対して思っていること、自分自身にコンプレックスを持っているところには共感できます。私も自分が嫌だなと思うところやコンプレックスもあるし。いくらかわいいよ、すてきだよと好意を寄せてもらっても、理沙は一貫して『いや、そんなことないです』と言います。自分も分かるところがあるので、そういったところの反応やどう返すかはうそにならないようにしようと思いました。

―松井さん自身のコンプレックスの乗り越え方は?

 みんな何かしらコンプレックスがあるのだと思うようにします。自分で受け入れられないものはそのままなんですけど、こういう形で生まれてしまったのだから一生付き合っていかないといけないなって。後ろ向きではありますけど、ちゃんと付き合っていきたいと思うことでなんとか乗り切っています。

―松井さんの“初恋”エピソードを聞かせてください。

 期待通りの話がないので、いつもだいたいがっかりされるんです(笑)。小さいころから兄にくっついてずっとゲームをやっていました。あるゲームに出てくるヒロインが大好きでした。彼女を守ってくれる男性キャラクターがとてもすてきだと思って、彼に恋をしていました。それがガチな初恋です(笑)。