いまデジタルカメラ市場で急成長しているミラーレス一眼カメラ。ライトユーザーとハイエンドユーザー双方のニーズを満たす、ミラーレスの新しさを専門家に聞く。

デジカメ市場の主流は徐々にミラーレス機へ

レンズ交換型のデジタルカメラ市場において、ミラーレス一眼カメラのシェアが急拡大している。今年1月には、国内における販売台数構成比が5割を超え、初めてデジタル一眼レフカメラデジカメ市場の主流は徐々にミラーレス機へを上回った。

一眼レフカメラと同等の画質・表現力を持ち、コンパクトデジカメに匹敵する小型・軽量ボディを実現したミラーレス一眼カメラ。'08年にパナソニックが初めて製品化して以来、各メーカーが続々と市場に参入している。多くのユーザーから支持されるようになった背景について、「ITmedia」デジカメプラス担当編集長の渡邊宏さんは次のように語る。

「ミラーレス機が出てきた当初、カメラ内部のミラーを省くことで設計の自由度が高くなることから各社は、よりコンパクトで気軽に使えるもの、という点に注力した製品展開を行ってきました。その結果、”カメラ女子”がブームになったように、それまでカメラを手にしたことがなかった新しい層のユーザーの獲得に成功しました。スマートフォンの普及によって、コンパクトデジカメが苦戦を強いられる中、ミラーレス一眼カメラの果たした役割は大きいと思います」

【レンズ交換型カメラの世界市場規模】ミラーレス一眼カメラは、日本や東南アジア地域を中心に市場が急拡大。'15年には'10年比825.7%の1800万台に達し、デジタル一眼レフカメラの市場規模を超えると予測されている。富士キメラ総研調べ