Facebookがきっかけで閑職に配属

次に、内定寸前の候補者、つまりある程度段階が進んだ候補者について、チェックするのに使うのはFacebookです。

このサイトは実名を出す事で友達を増やしていくことを売りにしています。同姓同名で検索して、大学名で照合する方法で、特定は大抵可能です。出身地や居住地の市区町村まで入っていれば、まず間違えません。そこで書き込んである内容や写真をチェックします。Facebookは「友達」にならないとみえないのでは?という認識を持った人がいますが、デフォルト設定では、書き込みは「全員に公開」になっています。つまり誰でもアカウントさえ取れば、みれてしまうのです。

Facebookで入社前の内定者が内定取り消し寸前までいった一例を挙げてみましょう。

D社で内定をとり、就職活動を終了したEさんは、D社からも高い評価で入社後の活躍を期待される逸材として見られていました。ある日、D社の人事担当Fさんが、EさんのFacebook個人ページを発見し、閲覧していくと、Eさんの本性が見えてきました。就職活動以外の日は、夜の繁華街で暴飲暴食し放題、投稿の言葉も乱暴で、とても面接時の印象とは異なるものでした。D社の事も投稿しており、面倒だからD社に決めたという投稿もありました。

これをみたD社はEさんの内定を取り消すことも考えましたが、D社を批判した投稿をしたわけではなく、内定を取り消す理由にはなりませんでした。そのままEさんはD社に入社しましたが、希望部署からかけ離れた閑職に最初から配属されてしまいました。もちろんEさんはそのことを知りません。

このように、入社後の処遇に影響することもあるのです。Facebookは確かに面白いツールですが、見られているという認識を常に持つことが重要です。(あるいはすべての記事を限定閲覧にする)

mixiやTwitterは比較的個人特定が難しいSNSですが、良くある事が、他のSNSとリンクさせてしまい、Twitterに書き込んだことがFacebookに同期されたりしては意味がありません。ここも注意すべきポイントです。

人事側としては、昔は「2ちゃんねる」だけチェックしていればよかったのに、余計名仕事が増えたと感じています。でも会社にそぐわない人物を、入社させないという仕事はとても重要な役割なので、しかたなくやっているのです。くれぐれもSNSが諸刃の剣にならないように注意すべきですね。

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