夜中も休日もだれかが社員が電話に出る。あるいは窓の電気がずっとついている。

夜中や休日に、会社に電話を掛けてみましょう。もし相手が出た場合、その時間の勤務(夜勤が制度としてある場合は別)が恒例となっている長時間拘束企業といえるでしょう。

しかも、相手の声が黄泉の国からのお誘いのようだったら、もう超絶ブラックホール企業と認定してもよいでしょう。

また、ぜひ実行してほしいのが、深夜・休日に会社のあるビルに行って、明かりがついていないか確認することを、最低一週間は実行したいところです。これから何年も働くところなのですから、これくらいは惜しくない労力だと思います。

また本社の代表電話ではなく、配属される予定の部署の電話番号がわかれば、そこに掛けるのがベスト。支店があるなら、支店にも掛けてみるのも、なお良い調査となります。本社は偽装できても、なかなか支店は大規模支店で無い限り、本当の姿を映し出してしまいます。

 

何度聞いても、やっぱり人事担当がなにを言っているのかわからない。

内定受け渡しの時、「ベリーなコングラッチュレーションだね。うちのカンパニーはこれからゲインしていくから、ベストを尽くしてほしいネ。いやあユーがうちのカンパニーをチョイスしたのはグットだネ。アライアンスを組みたいから、ウエルカムだよ」と意味不明な状態では、やはり危ない企業と思われます。

良い会社に見せたいのか、妙に焦っていたり、なれなれしくしてくる人事担当もいます。なぜ人事担当が焦っていたり、なれなれしいのか。答えは「人事にもノルマがある」からです。新卒採用は30人、中途採用は50人などノルマが課せられている場合、とにかくなんでもいいから入社してほしい(ノルマが稼げる)という状態なのでしょう。

もちろん、その会社は大量採用大量離職です。会社規模に比べて明らかに採用人数が多い場合、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態といえます。
※ルー大柴さんの芸風、私は好きです。信じて下さい。

 

内定後、社長室に呼ばれて絶賛されるが、そんなに評価されていると思えない。

内定後、後押しのために社長あるいは重役が登場して、「○○さんに入ってもらえるなら、うちの会社にとって、この上ない喜びだ」などと、妙に高い評価を付けられているときは、天国か地獄が待っています。

人事担当から「社長もあなたをぜひ入社してほしいと言っていた」などと言われたら、社長が何を言っていたかを詳しく聞き出しましょう。その返答が自分の自己評価と食い違っていたら、単なる入社への宣伝文句。「こんなはずじゃなかった…」と思う地獄ハマリモード突入の危険性が高まります。

 

受付電話が、やっぱりあの世からの声だ。

受付は会社の顔です。内定の打ち合わせに会社を訪問して、受付で部門に電話すると、「は・・・・・い、●・・・・・●(社名)です。。。。。。。。」と、貞子が降臨したら、できればその場で帰ることも考えた方が良いでしょう。

面接編でも書きましたが、面接時は偶然暗い人がでたのかもしれない…しかし、内定時も同じ人物がでたら、受付はその人ということです。貞子が受付では、やはり管理部門がしっかりしていないと言えるでしょう。

 

社長室・役員室と一般社員のオフィスが天国と地獄のように違う。

これは社長面接でもわかるのですが、もし社長面接も会議室等で行われたら、社長室を見る機会はありません。そこで、人事担当に「社長にお礼申し上げたいのですが…」と言ってみましょう。もしかしたら社長室に案内されるかもしれません。

ここでのチェックポイントは、社長室に変なモノが置いていたり、貼っていないか確認すること。およびその豪華さ・広さ等も確認してください。

よくワンマン企業では、社長室は広くて豪華すぎるのに、社員のスペースは机の奪い合いになっている。私の元勤務先では、社長室と7人の管理部門が、全く同じ坪数でした。

ワンマンでもカリスマを感じ取れたら良いのですが、そうでない違和感を感じたときはよく考えて決めるべきです。

いかがでしたでしょうか。前にも申し上げた通り、内定時は唯一の対等質問・要望が言えるチャンスです。もちろん過剰な要求は、会社側の心証を悪くしますが、そこは適度に探りをいれるべきだと私は考えます。

ブラック企業は入社してみないとわからないこともありますが、必ず目で見たもの、耳で聞いたものに判別できるポイントがあるはずです。

また探偵に調査させるのも一つの手段です。10万円ほどかかりますが、一生を棒に振ることを考えたら、安いのではないでしょうか。

暑い中の就転職活動は辛いですが、がんばっていただきたく思います。

Web制作会社・人材派遣/紹介会社・広告代理店の人事総務。人の人生を決めてしまう仕事という重責に押しつぶされ、ピロリ菌に感染していた胃が真っ赤っか。社屋移転の予算がないときは、自分でオフィスの配線を行い、感電して2週間入院したことも。現在は、中小企業向け人事コンサルティングを行う。孤独で相談相手がいない社長と朝まで激論を交わしたりするが、とにかく本に書いてある理論よりも現場がどうなっているのか、どうしたいのかを聞きまくるのが楽しくてたまらない。