モーニング娘。'14

老若男女の誰もが、語らずとも知っているだろうアイドルユニット。1997年の結成以来、ユニット内での新メンバー加入や卒業、脱退を繰り返して現在に至る。歴代最長を誇る在籍期間となったリーダー・道重さゆみが、2014年11月末をもって卒業。時期は前後するが、9月には12期メンバーとなる4名が加入し、新たな展開が期待されている。

10月5日には米・ニューヨークのBest Buy Theaterにて単独公演を成功に収めた。かつてより海外でも注目されており、英語での表記「Morning Musume。」も定着しているほか、過去にはフランスで行われた「Japan Expo」などにも出演。各国を行脚する「世界握手会」も開催した実績がある。

YouTube『TIKI BUN』MVの公式動画を観た海外からの反応より

・地球上で生まれたこのファンキーな曲にたくさんの愛を注いでみせるぜ!
・「TIKI BUN」とは何ですか? レコードをスクラッチするオノマトペですか?
・最も悔やまれるのは、さゆ卒業前にライブを見られていないことだ。チリより。
・炎上しても恐れないとは、つんく♂からモー娘。への応援歌。モー娘。はまた進む!
・先日のNYライブを観て、この歌とモー娘。がもっと好きになったよ。
・モー娘。は年月と共に進化を遂げている。この曲もキャッチーでとてもいい!
 

さて、限られた事例とはなったが一部のコメントを抜粋してみた。各ユニットごと、または、他のユニットへ向けた発言も調べる中で新たに疑問として浮かび上がったのは、そもそも何をきっかけに海外の人たちは「ユニットの存在を知ったのか?」ということだった。

日本であれば様々な情報を取得するのも容易であり、対バンイベントも各所で行われている中、好きなユニット目当てに足を運ぶ先で新たな興味が生まれてくる事例も少なくない。一方、すべてに当てはまるとはいえないものの、やはり、YouTubeやAmazon.comなどの関連リンクから存在を知るケースも少なくないようにみえた。

また、昨今では「クールジャパン構想」も経済政策のひとつに上げられているが、日本文化としての「アイドル」に括られるのではなく、それぞれのユニットが個別に評価されている側面もかいまみえた。

今後ますます加速していくと思われる、アイドルたちの海外進出。日本国内で火が付くのを待つのではなく、海外で火が付いていわば「逆輸入」となるユニットも登場してきそうだ。

埼玉在住。編集者・ライター・デザイナーなど。制作会社から独立後、フリーランスとして出版物や印刷、Webなどに関わる。守備範囲は、アイドルやアングラ、ガジェットなど。日常すべてが取材をモットーに、寝るとき以外はネタを探すべくつねに目を光らせている。時折、夜の街もフラつく。交通費やチケット代、物販など含めれば、月に数万円使うほどアイドルが好き。30代にして、アイドルを通して“青春”を追いかけている。