1)主人公は「11歳」が最多!
調べてみたところ、「世界名作劇場」シリーズの主人公で一番多い年齢は11歳でした。
『赤毛のアン』のアン・シャーリー、『あらいぐまラスカル』のスターリング・ノースなどがそうで、次いで多かった10歳には『トム・ソーヤーの冒険』のトム・ソーヤー、『家族ロビンソン漂流記 ふしぎな島のフローネ』のフローネ・ロビンソンがいます。
登場する主人公の最年少は7歳で『南の虹のルーシー』のルーシー・メイ・ポップル、『小公子セディ』のセドリック・エロル、最年長は『トラップ一家物語』のマリア・クッチャラ18歳でした。
「世界名作劇場」シリーズでは、主な視聴者である子どもたちの共感を得ることができるよう、基本、主人公は子どもだったようですね。

2)登場人物の中で一番のお金持ちは、あの人!
世界名作劇場シリーズの中で一番のお金持ちは誰かというと、『七つの海のティコ』の登場人物シェリルだそうです。

『七つの海のティコ』シェリル

イギリスの大企業であり、名門メルビル家の一人娘。莫大な財産、油田、屋敷。18歳にして、自分専用のクルーズ船や潜水艦、ヘリコプター、衣装専用運搬船、飛行機などを持っているんですって。
主人公ということでいうと、『小公女セーラ』のセーラ・クルーは子どもではありますが、ダイヤモンド鉱山の持ち主です。

3)原作者の意外な関係
『トム・ソーヤーの冒険』はアメリカの小説家マーク・トウェインが書いた小説で、1840年頃のミシシッピー川のほとりの街を舞台に、主人公トム・ソーヤーと友人のハックルベリー・フィンたちが繰り広げる冒険物語。

『トム・ソーヤーの冒険』

そして、このマーク・トウェインの姪の娘にあたるのが、こちらも小説家のジーン・ウェブスター。ジーンもまた、「世界名作劇場」シリーズで放映された『私のあしながおじさん』の作者なのです。マーク・トウェイン一族には、2人も原作者がいるんですね。

4)『あらいぐまラスカル』の声優さんはあの大御所
「世界名作劇場」シリーズの声優さんはその時点での大御所が起用されていたり、今は大御所となっている声優さんたちがデビューを飾った場所でもありました。

『あらいぐまラスカル』

『あらいぐまラスカル』のラスカル役の声優さんは野沢雅子さん。『キャンディキャンディ』のイライザ役や藤子不二雄作品で多くの役柄をこなす山田栄子さんは『赤毛のアン』のアン・シャーリーがデビュー作。『それいけ!アンパンマン』のドキンちゃん役、『ドラゴンボール』のブルマ役など多くの役をこなす鶴ひろみさんは『ペリーヌ物語』のペリーヌ役がアニメ作品デビュー作。当時、鶴さんはまだ高校生だったのだそうです。

5)ピーターパンの服の色は緑じゃない
ディズニーのアニメーションですっかり緑の服がトレードマークとなったピーターパン。「世界名作劇場」シリーズのピーターパンの服の色は茶色。原作では、ピーターパンの格好は「筋だらけになった枯葉と木からにじみ出る汁でできた服」と紹介されているので、世界名作劇場シリーズでピーターパンが身に着けていた茶色の服が原作通りなのです。