9:ルートセヴンの記憶
作詞・作曲・編曲:connie

こちらもアルバム曲。ルートセヴン、つまり新潟県を走る国道7号線をテーマにしたこの曲は、Negiccoが新潟出身、新潟在住であることを思い出させてくれます。ライブでは中盤のしっとりしたパートで歌われることの多い、非常に重要な一曲。こんなゆるやかな大人の音楽も作れるconnieさんのソングライティング能力、ハンパないですね。

フルートで新潟県出身のフルート奏者、本宮宏美さんが参加。新潟テルサでのホールワンマンでは本宮さんご本人が出演されました。先ほどの『ナターシア』は、新潟のラッパー/ラジオDJであるSWAMPさん客演でやっていたのもカッコよかったし、いや、本当に素晴らしいライブでした。5月5日の県民会館ライブが楽しみ!

 

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10:ネガティヴ・ガールズ!
作詞:Negicco & connie 作曲:connie、編曲:吉田哲人

この曲もアルバム曲、そして、まさかのThe Style Council/Shout To The Topネタ! 元曲を知らない方でも「あ、なんだか聴いたことがある?!」と反応しそうですし、知っている方ならかなりニヤリとするはず。connieさんのセンス、冴えわたっています!

編曲で参加されている吉田哲人さんは、テクノの老舗レーベルTransonicからのリリースなどを経て、現在ではアイドル楽曲も手掛ける音楽家。個人的にも吉田さんが参加されていたユニット「FANTASTIC EXPLOSION」が大好きだったので、この方がNegiccoと絡むとは!と嬉しい驚きでした。この曲ではメンバー自ら作詞にチャレンジ、Kaedeさんによる「ぽっぽ焼き食べてさ!」の一言にはほっこりさせられます。

 

 

11:Negiccoから君へ
作詞・作曲・編曲:RAM RIDER

1stアルバム本編の最後を飾るのは、トラックメイカーRAM RIDER氏による、Negiccoを支え続けたconnieさんをテーマにした一曲! サビの「君の手のひらから産まれた…」で会場中が緑色のネギライトで包まれている光景は落涙必至です。

ただこの曲、connieさんだけではなくてすべてのNegiccoを支える人々に向けて書かれていて、聞き手それぞれがNegiccoのことを思いながら聴ける、どうにも感慨深い曲なんです。胸を打つダンスミュージックという、Negiccoの得意とするスタイルの究極形とも言えるでしょう。

 

 

12:スウィート・ソウル・ネギィー (grooveman's Jack Bounce Mix)

remixed by grooveman Spot

ここからはリミックス。まずは『スウィート・ソウル・ネギィー』から。原曲はconnieさんによる楽曲で、2010年に『ネギさま!Bravo☆』とカップリングでリリースされています。

元々はちょっと切な系のディスコトラックだったんですが、リミックスでは90年代初頭感のあるエレクトロに。あえて分類するならニュージャックスウィングっぽくて、ざっと見てみるとNegicco×NJSな楽曲、実は多いんですよね。Negiccoの持つファンクテイストには、やはりconnieさんの存在の大きさを感じます。
 

13:ニュートリノ・ラヴ (banvox remix)

remixed by banvox

こちらもリミックス曲。原曲は『恋のEXPRESS TRAIN』のカップリングで、当時「ニュートリノが光よりも早い!?」という報道があったんですよね。それで歌詞に「光よりも早く」っていうフレーズが入っているというワケ。

元はテンポ早めのハウスでしたが、リミックスではEDM感の高いトラックに。Negiccoがあなどれないのは、カップリング曲に名曲が多いこと。この『ニュートリノ・ラヴ』もライブでの大人気曲なんですよ!リミックスともども必聴です。

さて、ざっとレビューしてみました「Melody Palet」。こうやって並べてみるとNegiccoの「クラブミュージックを取り入れたアイドル」という側面が強く見えてきます。

テクノ/ハウス/ヒップホップ/EDM etc.のエッセンスが散りばめられていて、いわば「クールNegi」な魅力を楽しめるアルバムと言えるのではないでしょうか。ジャケ写のちょっと大人っぽいイメージも、この方向性がかなり意図的なものであることを示しているようです。

これだけのクリエイター陣が集まったのも、やはりタワーレコードの運営するT-Paletteに所属した要因が大きいでしょう。ただ、それだけではなかったとも思います。connieさんがNegiccoのために作り続けてきた数々の楽曲が本当に魅力的で、そして音楽好きだからこそわかる要素が散りばめられていたこと、そしてその楽曲を一生懸命に歌い踊るNegiccoが、純朴で人間的魅力に溢れていた、という要素も大きいように思います。

さて、こんな傑作アルバムをリリースすると、次のアルバムのハードルが高くなるのですが…。ではでは、2ndアルバムレビューに移りましょう!