猫好きな人間は「NNN」に監視されている

近年インターネット上で噂されるようになった都市伝説、それが「NNN」(ねこねこネットワーク)の存在だ。いまだ正確な実像はつかめていないが、筆者の主観もまじえながら断片的な情報をまとめると以下のようになる。

「NNNとは、猫好きの人間に猫(おもに野良猫)を派遣し、飼い猫として幸せに暮らさせるため暗躍している謎の組織である。優良物件(飼い主候補)として認められた人間は最高のタイミングで猫に遭遇して飼い主となる。その猫が死んだ場合や、飼い主が多頭飼いしたいと思い始めた矢先、また新しい猫が偶然を装って派遣されてくる」

実際、保護活動や里親などで猫に関わりをもった人は、その後も何かにつけ猫と出会うことが多くなる。そうした事例の報告がネット上で積み重なっていき、やがて“猫と人間をマッチングさせる組織”――「NNN」の都市伝説が生まれたのではないかと思われる。

まだ世間的な知名度はそれほど高くないが、猫好きの集まるネットコミュニティではNNNが市民権を得つつある。猫を飼いたいと誰かが書き込めば「お前をNNNに推薦しておいたから審査結果を待て」と返信があったり、猫が住みついている賃貸マンションの情報が出れば「NNNの管理物件だな」と的確なコメントが付いたりするのだ。

一説には、大企業から役所に至るまであらゆる場所にNNNのエージェントが入り込み、猫社会の安寧のため活動を続けているとも噂される。ひょっとしたらあなたもNNNから監視されているかもしれない……!?

パソコン誌の編集者を経てフリーランス。執筆範囲はエンタメから法律、IT、教育、裏社会、ソシャゲまで硬軟いろいろ。最近の関心はダイエット、アンチエイジング。ねこだいすき。