依頼者について

――依頼者で、例えば20代から30代の若い人って、いるものですか?

(長坂代表)20代から30代は、もうホント、メインですよ。

――えーっ!!メイン!?もっと上かと思い込んでましたー!

(長坂代表)まず相談者でいくと、今まで最低が12歳。いや、でもお受けしないですよ。うちは未成年の方は全てお断りさせていただいているので。で、実際にお受けした依頼者の最低年齢が20歳です。いや、若い人は全然珍しくないですよ。

メインで一番多いのが、27、8歳から44、5歳くらいまでですね。ここはもう本当に一番多いです。全体の8割ぐらいです。それは妻帯者、独身に関わらず、多いです。男女比で行くと、ほんと半々です。

――依頼者の職業などは、どんな人が多いですか?

(長坂代表)別にもう、学生もいますし、風俗嬢も、キャバクラ嬢もいますし、OLさんもいますし、弁護士さん自身からの依頼なんかもありますよ。弁護士事務所内の、三角関係のドタバタっていうのもありましたね。

中でも一番多いのは、病院関係者、教師、サラリーマンですね。

病院は、狭い世界で、お医者さんがあちこち女に手をつけて、っていうパターンが一番多いんですけれども、やっぱり閉鎖的な空間なので、どうしてもそういうことが起きやすい。教師も、やっぱり閉鎖的な特殊な空間なので男女のトラブルが起こりやすいです。サラリーマンは単純に、人口がそれだけ多いからっていうことですね。

――お友達なんかに相談した挙げ句、それでも埒が明かなくて来るのか、それとも誰にも言えず来るのか、どういうシチュエーションが多いですか。

(長坂代表)一通り友達には相談するんですけど、結局友達は、一般論しか言わないじゃないですか。だいたい探偵社に依頼する人っていうのは、たとえばじゃあ、ご主人が浮気している。すると、「別れちゃいなさいよ!」って周りの人は言うじゃないですか。

だけど、「別れちゃダメ」って言ってほしいわけです。それで自分は、こんなに浮気されてるけど別れたくない、っていう自分の中の気持ちを、肯定してほしくて、で、どうしたらいいの?って言うことを知りたいのに、友達に言っても別れればいいじゃない、っていう意見しかないので、納得しないわけです。

だから、そういう当たり前のことを言われてたけれど、自分の中には、夫婦をずっとやっていきたい気持ちもあり、でもやっぱり、それは常識的に見れば、やっぱりおかしいってわかるし、っていう部分で、モヤモヤした部分をどうする、っていうかんじの方が多いです。要はね、オブラートに包んだ意見が欲しい訳じゃないんですよ。

探偵社は相談者としがらみがないわけですよ。結局いい方は悪いですけど、お金だけ、じゃないですか。今まで別に友達でもないし。だからズバッと冷静に言うので。で、過去の案件とかを照らし合わせてこういうケースがあった、とか、こういう結果になった、とか、いろいろ比較して言える部分が他の方とは違う訳です。依頼者は、そういう意見を求めて来ますね。

これが本物の「探偵業届出証明書」。

(長坂代表)そういう人は少ないですね。むしろ、「こういうことしてていいのかな」っていう罪悪感もあれば、でも、どうしても、自分の希望を叶えたい。でも探偵って信じられるの?っていう、さまざまなきもちが交差して、葛藤を抱えてこられるので、依頼を決意して「ようし絶対やってやるぞ」っていうのじゃなくて、どっちかっていうとちょっと引き気味に来て、依頼される時も、「まだ本当に心が決まってないけどやってみよう」っていう人の方が、一番多いです。

――探偵BAR「ANSWER」に来て、気になることを抱えている人は、どういうかんじで話を切り出すんですか?

(長坂代表)まず、パターンが二通りあって、ひとつは、自分の話を、友達の話として言うパターン。例えば、これってどうなの?っていうことを、私の友達で困ってる人がいて、って言う方をして。ま、我々にすればわかりますけどね(笑)

もうひとつは、もっと切羽詰まった、緊急事態パターン。例えば彼から昨日、別れるって言われたんだけど、とか、突然連絡が取れなくなったんだけど、とか。今なんてもう、LINEとかで別れ話するじゃないですか。既読になってるけど返信がぜんぜんこないし、何を考えてるのか知りたい、とかいう緊急事態系。

ここに来ると通常だいたい、みなさん3杯くらい飲まれるんですけれども、一杯飲む前にダーッと質問して来る人は「緊急事態系」で、

一方で、もう3杯4杯飲んでから、言おうかな言わないかな、って思いながら、友達の話として話してくるの、がさっき言ったもう一つのタイプです。どんなタイプかは、もうなんとなくわかりますよ。

――依頼者に、何か「共通点」などはありますか?

(長坂代表)いや、純粋な方が多いですよ!

だから何事もショックを受けるし。例えば別れ話の中で、一言だけいいことを言われるとするじゃないですか。すると、自分のなかでそこをすごく信じちゃったりね。

なんかやっぱり、純粋っていうのかな、素直っていうのか、そういう方が多いです。どんなに悪ぶってたり、彼は許せない!とか言ってても、どっかでやっぱり、いい思い出とかを温めてたりして。だから結局、人を「性善説」で見ている人が多いんですね。彼は私をこういう振り方したけれども、でもどっかでまだ私のことを肯定してくれてて、とかっていう…。

逆に「性悪説」で見てる人っていうのは、ほとんどいないですね。

――長坂代表、貴重なお話、ありがとうございました!

いかがでしたか。元ベテラン探偵の長坂代表は、恐るべし「男女問題の達人」でした!ちなみに前職は、有名週刊誌の記者さんだったのだとか。記者時代も探偵時代も、数々の修羅場を見て来たからこそ、答えの引き出しがハンパないわけです。そんな長坂代表を始めとする精鋭の探偵さんたちに直接話を聞くことができる探偵BAR「ANSWER」は、六本木駅すぐそば。男女のことは、男女のプロにアンサーを求めましょう♪


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1974年生まれ、東京在住。前職は大手ネットショッピングモールのPR担当。2009年より「ライフハッカー」にて恋愛記事の執筆を開始。現在は「金メダル級のダメ男とばかりご縁がある切ない人生を送ってきた、虫の息の恋愛コラムライター」として活動中。また、別ジャンルで「ヨリエ・スディラジェンコフ」名での執筆活動も行っている。