撮影:稲澤朝博

ハピママ*「公共の場での授乳問題」特集をきっかけに始まった【全日本おっぱいサミット】。

昨年に続き2018年10月27日、第2回が開催されました。今回のテーマは「旅する“おっぱい”」。旅や母子支援の専門家、産婦人科医らが来場者と徹底討論した様子をレポートします!

ガチンコトークが人気のイベント!“おっぱいスペシャリスト”が大集合?

2017年11月に初開催された【全日本おっぱいサミット】は、さまざまな分野から集まった“おっぱいスペシャリスト”のオープンな語りが評判を呼び、翌月には全国紙で特集が組まれ、さらには医学専門誌でも取り上げられたほどの大反響だったとか。

そんなウワサを聞きつけてか今回、会場となった東京ウィメンズプラザ・大ホールを訪れた人はおよそ150名。赤ちゃんを連れたファミリーから孫育て世代、また育児系の催しには珍しく若い男性の姿もあり、幅広い層からの関心の高さが伺えました。

そんな観客を迎え撃つ(?)登壇者、ことしの“おっぱいスペシャリスト”の面々は・・・

  • Eテレでおなじみ!乳幼児教育と親子支援を優しく語るマメ先生こと 玉川大学教授・大豆生田啓友
     
  • おっぱいの悩みはこの人に聞け!ロングセラー『おっぱいとだっこ』監修 産婦人科医・村上麻里
     
  • 0歳から夫婦で旅育実践中!『海外旅行で子供は育つ!!』著者 旅行会社たびえもん代表・木舟周作
     
  • 親子の旅育メソッド提唱!子連れで47都道府県踏破『旅育BOOK』著者 旅行ジャーナリスト・村田和子
     
  • 進行役:『地球の歩き方』(株式会社ダイヤモンド・ビッグ社)前社長・藤岡比左志
  • リポーター:第1回【全日本おっぱいサミット】にも登壇!フリーライター・今一生

これまた錚々たるメンバー!

開演前のロビーのあちこちで「ママへのお出かけバッシングが~」「産後うつが~」なんて気になる会話が交わされている内に主催者の“前説”が始まり、待ちに待った第2回【全日本おっぱいサミット】の幕が開いたのでした。

ウェブアンケート結果に見る「赤ちゃん連れ旅」アリ?ナシ?炎上した例も!

早速、イベント前に実施された「赤ちゃん連れ旅」に関するアンケート結果が“おっぱいリポーター”今一生さんから発表され、会場がどよめきます。

進行役・藤岡比左志さん(以下、藤岡):最近では「旅育」ブームなんていわれている一方で、日本人の旅行離れが進み、特に若者が海外へ行かなくなっています。

旅行業界関係者としても、またグローバル社会の中で次世代がどう生き残るのかを考えても、子どものうちから旅に親しみ“旅好き”に育って欲しいところなんですが、やっぱり「賛否両論」なんですね。

今一生さん(以下、今):「どんどん行ったらいい」と「できれば行った方がいい」を合わせると8割は超えるので、全体としてポジティブに捉えられている印象はあります。とはいえ子どもと旅行に行くと、当事者にも、社会にも不安がいろいろあって、多様な意見も出てくるようで。

藤岡:現実的には風当たりが強い場面も多いようですね。

今:2018年は9月に北海道で震度7の大きな地震がありました。この時、旅行をしていた赤ちゃん連れのママが千歳空港でお湯がなくミルクを作れずに困っているという報道があったのですが、ネットニュースのコメント欄には、

「母親のワガママ」

「記憶にも残らないし、赤ちゃんに旅は迷惑なだけ」

「私だって、子どもが小さい頃は観光はガマンしていた」

などなど、厳しい意見が相次いで書き込まれました。

藤岡:千歳空港の一件は、旅行関係者の間でも話題になりました。「旅育」への関心が高まっていながら、批判的な状況もある。子どもを連れての旅行の是非論、気になるところです。

――ここで藤岡さんの呼び掛けに応じて、旅育をススメる旅行会社「たびえもん」代表の木舟周作さんと、「親子の旅育メソッド」を提唱する旅行ジャーナリストの村田和子さんがステージに登場しました。

海外旅行で子どもは育つ!「旅育」は親子の人生を豊かにします

木舟周作さん(以下、木舟):旅行会社「たびえもん」を経営しています、木舟と申します。

まだ独身だった20代の頃に、自転車で世界一周旅行をしました。それで2年半ぶりに日本に帰ってきた時に、非常にショックを受けました。

外国だと、自転車で走っていると子どもたちが追いかけてきたり、それこそ石を投げてきたりだとか、ものすごくガツガツ来るんですけれども(笑)そういう「元気」を全然感じないな、と。

その後、結婚して父親になって、自分が経験してきた旅のチカラを次世代にも伝えてゆきたいな、と。そう考えたのが「旅育」を始めたきっかけです。

今日は3児(小6男子、小4女子、小1女子)のパパの立場と、長年旅行業界で働いている旅のプロの立場から「旅する“おっぱい”オッケーだよ!」というお話をしたいと思います。

「旅する“おっぱい”オッケーだよ!」機内授乳を周りはどう見ている?

木舟:まず「飛行機での授乳について」の、アンケート結果からご紹介しましょう。

DeNAトラベルが実施した「機内座席での母乳授乳についてどう思いますか?」というアンケートによると、5つの選択肢「気にならない」「少々気になるがしょうがない」「できれば止めてほしい」「許せない」「どちらとも言えない」のうち、4~5割超の人が「気にならない」、35%の人が「少々気になるがしょうがない」と回答しています。

4~5割超、という言い方をしているのは、3歳未満の子連れ旅行経験の有無によって、経験アリの方は50%超、経験ナシの方は約44%と回答に若干の差があるからなのですが。

いずれにせよ約8割の人が「旅する“おっぱい”オッケーだよ!」と言っているのが分かりますね。

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」&「子連れ旅行は『親のエゴ』でOK」

木舟:周りの方が「旅する“おっぱい”オッケーだよ!」と比較的肯定的に捉えてくれていることを踏まえたうえで。お伝えしたいことが2つ、ございます。

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」その1

子連れの旅で最も気を付けなければならないのは「迷子」と「交通事故」ですが、赤ちゃんは歩き回ることがないので、その心配がありません!

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」その2

寝ている時間が長いので、昼間、意外と長い時間、パパもママも好きに観光して回ることができます!

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」その3

体重が軽いので、段差だったり階段だったりありますが、割と移動するのが楽、というメリットがあります!赤ちゃん連れの方は3~4歳になったら実感すると思います、その頃になると、子どもが寝ちゃったら大きくて重くて大変なので(笑)

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」その4

特に外国では、食事が子どもの口に合うかなぁという心配がありますが、赤ちゃんのうちは母乳やミルクだけなので、その心配もありません!

「赤ちゃん連れの旅は『自由』だ」その5

ご存じの方も多いと思いますが、0~1歳のうちは旅行代金も安い!そのため、赤ちゃんのうちに海外旅行デビューをするというケースも実際には多くあります。

2歳を過ぎてくると、赤ちゃん連れ旅のメリットに替わって、外国であることを子ども自身が理解して、言葉だったり、表情だったりが、どんどん豊かになり、親子の旅がますます楽しくなってきます。

「子連れ旅行」については、先ほどのバッシングの話にもあったように・・・

  • 「将来の記憶に残らない」
  • 「親の自己満足じゃないか」
  • 「騒がしくて周囲に迷惑」

・・・こういった、マイナスの意見を耳にすることも多いと思いますが「子連れ旅行は『親のエゴ』でOK」なんです。今日のポイントの2つ目として、そのお話もさせてください。

「子連れ旅行は『親のエゴ』でOK」その1

たとえ記憶に残らなくても、初めて見る景色、初めて感じる体験は成長の糧になる、と思いませんか。

私のオススメは、旅行の記念写真を、ぜひプリントアウトして家に飾ってみてください。家族写真が多いほど、家族の仲がよい、というデータもございます。

画像素材サイトで知られるPIXTAが2016年に「あなたは家族仲が良いと思いますか?」という問いに対する答えと「家族全員が映っている写真撮影回数」との相関を調査したところ、撮影回数が0回の場合は「大変そう思う」が1割超、「そう思う」が6割弱で「家族仲がよい」と感じている人がおよそ7割だったのに対し、1~4回の場合はそれぞれ3割弱、6割超で計91%、5回以上の場合はそれぞれ4割弱、6割弱で計95.6%を記録しているんです。

特に子どもにとっては、飾られている家族写真を目にするたびに「パパやママに愛されて育ったんだなぁ」と自然と感じられ「自己肯定感」がアップする、という風にもいわれています。

「子連れ旅行は『親のエゴ』でOK」その2

仕事柄よく聞かれる質問で「子連れ旅行、オススメはどこですか?」というのがあるんですが、私の答えはいつも決まっています。

「親の行きたいところへ行きましょう」

海が好きであればビーチリゾート、街歩き、世界遺産めぐりをしたいのであれば、それもOKです。特に子どもが小さいうちは、仕事や育児のストレスから、ママが解放されてリフレッシュ!これでOKだと思います。

いずれ、子どもは大きくなります。年齢に応じて、その時にしか楽しめない旅をしていただけたらいいのではないでしょうか。

「子連れ旅行は『親のエゴ』でOK」その3

「エゴでOK!」とは言いつつも、やはり「マナー」は守っていただく必要があるのかな、と。

僕自身、子どもと一緒に外出して「これ失敗したなぁ」と思うことも多々あります。

ただ、旅行は、異なる人、異なる価値観に出会えるのが魅力です。失敗を恐れず、旅することを通じて、親も子も成長していけたらいいなぁと思います。

最後にコチラは、イギリスのロンドンの写真なんですが・・・

木舟:みんな子連れで、おでかけを楽しんでいるのが分かると思います。

「旅育」は、世界のスタンダードといえるのではないでしょうか。

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