アンジュルムへ加入するまでは、宝塚に入るのが夢だった

――これまでに数え切れないほどの作品をご覧になったと思いますが、その中でも、強く印象に残った作品はありますか?

田村:んー、たくさんあるので正直選びきれないですね。ただ、小学1年生の時に連れて行ってもらった宝塚の『ベルサイユのばら』は忘れられません。

じつは、アンジュルムへ加入するまでは、宝塚に入るのが夢だったんです。メンバーになっていなかったらきっと、一生懸命、受験に向けて頑張っていたんだろうって。

自分にとって初めての宝塚でしたけど、アニメのようなファンタジーの世界が目の前に広がっていて、きれいなドレスや羽をまとった女性たちを観ながら「こんなにも華やかな世界があるんだ」と感動していました。家に帰ってからお姉ちゃんと一緒に、ダンボールでその日の衣装をマネして作ったりもしました。

――(インタビュー中の)笑顔からも田村さんの“好き”思いがひしひしと伝わってきますね。憧れの役者さんはいらっしゃいますか?

田村:劇団四季出身の濱田めぐみさんですね。声が素晴らしく、神様が降りているかと思うほどの“天性”の何かに魅了されます。濱田さんが舞台へ立つと、自然と涙が溢れてくるんですよ。お芝居されているのに目がにじんでいるのは失礼かもしれないけど、涙が止まらなくなるんです。

宝塚では、花組のトップスターだった蘭寿とむさん。退団されるまでの生写真は今でも持っていて、過去の作品も拝見します。蘭寿さんは私にとっての“アイドル”なんです。歌もダンスも演技も素晴らしいのはもちろん、存在がとにかくカッコよくて、蘭寿さんのようにファンのみなさんを元気付けたいと思っています。