そこで「あなたっていつもそう! 私が頼んだことを全然聞いてくれないのね!」となじるのは非難です。
「人の言うことなんてどうでもいいと思ってるんでしょ!!」「こんなに頼んでいるのに何度も忘れるなんて、バッカじゃないの!」とまで言ってしまうと、侮辱です。

妻としては、頼んだことを幾度となく忘れられてしまうと、怒りたくもなるでしょうね。これ書いていたら、私も「夫が忘れるのが悪いんじゃないの」と一瞬腹立ちましたし。

だけど、こちらこそ忘れてはならないことが。それは、「バッカじゃないの!」のようなどぎついセリフを吐くことが許されるのは、多部未華子さんくらいしかいないという現実です。
多部さん以外の人が、相棒の人格を否定するような侮辱を繰り返していると、どうってことない話題でも夫婦間の亀裂が広がっていきます

パートナーの落ち度に対して怒りを抑え切れず、非難や侮辱ばかりを浴びせかけている夫婦は、「リペアアテンプト(修復努力)」をしていない状態。

“解散”へと向かう、危険な兆候が表れているのです。

リペアアテンプト(1)冗談や変顔

パートナーの欠点や失敗が見つかっても相手を攻撃せず、何とかして味方であろうとするのが、「リペアアテンプト(修復努力)」です。

リペアアテンプトの一つは、ユーモアを持つこと

  • 「そういうところが何だか憎めないんだよね」「忘れっぽいところが可愛いんだよね」などと、いたずらっぽく言ったり。
  • 「あはは、やっちゃったね~!」「いや~ん、もうっ、○○さんったら!」などと馬鹿馬鹿しい声を上げたり。
  • たいした意味などない、くだらない冗談を言ったり。
  • 夫婦間でしかやらないような変顔をして見せたり。

もちろん、冗談連発で本音を言わなくなるのも困りモノですが……、あまりにも真面目に、まともに怒りを表しすぎると、会話が重くなり相手が煙たくなってくるもの。

夫婦関係を続けるためには、「ちょっとばかり茶化す」「おどけて見せる」というワザを習得しておくと、結構役立つようです。

リペアアテンプト(2)解決法を提案する

もう一つのリペアアテンプトは、提案することです。

何度頼んでも買い物を忘れてしまう旦那さんに、

「どうしても○○が必要だから、これから買いに行ってこよう」
「一緒に行ってくれる?」

などと、解決策を提示するのもリペアアテンプトです。問題の解決に向かえば、相手を責めずに思いやりを持って接することができます。

怒りという原始的な感情をぶつけるのではなく、知的感情を育てることが大事ですね。

こういったリペアアテンプトをお互いに行っている夫婦は、意見や趣味、生活習慣、宗教に対する考え方が違っていてさえ、離婚せずにすむ場合が圧倒的に多いのだとか。

非難や侮辱は控えること。そしてリペアアテンプトこそが夫婦円満の秘訣!
「近頃、旦那とうまく行っていないな。ぶつかり合う回数が増えてきたかな」と思ったら、試してみてはいかがでしょうか? 

女性の生きにくさをちょっぴり軽くするコラムニスト。医療従事者向けの情報サイトでメディカルコミュニケーターを勤めたのち、『OKGuide』にて読者のあらゆる疑問・お悩みを解消に導くガイド記事を提供している。今や絶滅寸前の女子短大卒。