朝鮮末期のビジネスマンを描いた『客主~商売の神~』(原題)

『客主~商売の神~』(原題)©2015 KBS All rights reserved

チャン・ヒョク主演の『客主~商売の神~』は19世紀末、激動の時代を背景にしたサクセスストーリーだ。客主だった父を陰謀で失って、商売敵に家を乗っ取られた主人公チョン・ボンサムが、底辺に落ちながら行商人から始めて商才を発揮し、やがて一流の客主として家を再興していくまでを描く。

客主とは、生産者と小売業者の間に入って委託された商品を売買したり、巨額の金を動かしたりする商売人たちを指す。彼らの商うものは金、食料品、布地とさまざまで、大きな客主は今で言えば総合商社や銀行のような存在だ。

本作の登場人物は現代にたとえると、さながら商社マンや銀行マン。彼らが商売敵と繰り広げる虚々実々の駆け引きや、顧客との信頼を結ぶために奔走する様子は現代のビジネスマンが見ても、大いに興味をそそられるはず。

さらに、開国に揺れる朝鮮末期という時代にあって、日本との貿易の必要に迫られ、新しい時代の波に翻弄されていく彼らの姿に深く共感させられる。

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