長沢芦雪筆《赤壁図屏風》日本・江戸時代 18世紀
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  • 伝 俵屋宗達筆《老子図》日本・江戸時代 17世紀 「たらしこみ」技法により、牛の短い毛に反射した光のムラを表しているようにも見える
  • 狩野尚信筆《山水花鳥図屏風》日本・江戸時代 17世紀 狩野探幽の弟で、同じく江戸幕府の行絵師だった尚信が、中国からもたらされた水墨技法の中でもっともラフなの技法で描いた
  • 曾我宗庵筆《鷲鷹図屏風》日本・江戸時代 17〜18世紀
  • 長沢芦雪筆《赤壁図屏風》日本・江戸時代 18世紀 岩山や樹木の奇抜な形態、奔放な水墨技法に蘆雪に個性が発揮されている
  • 《伊勢物語・源氏物語図屏風》日本・江戸時代 17世紀

「水墨画」と「白描画」の魅力を紹介

臨時休館が続いた根津美術館では、企画展『モノクロームの冒険ー日本近世の水墨と白描ー』が9月19日(土)よりスタートし、11月3日(火・祝)まで開催されている。

同展は、墨の可能性を追求してきた「水墨画」と「白描画」の魅力を、桃山時代から江戸時代にかけての作品を例に紹介するもの。

そもそも水墨画は、8世紀の中国で墨をはね散らしながら絵を描く人々が登場したことに始まり、墨の広がりや濃淡のグラデーションなどの表現が山水画として発展。やがて花鳥画や人物画でも用いられていくようになった。

日本には平安時代末期以降、中国から多くの水墨作品がもたらされ、やがて雪舟、狩野派により独自のスタイルを確立していく。

会場では、俵屋宗達が「たらしこみ」の技法を用いた《老子図》をはじめ、曾我宗庵によるメリハリの効いた水墨が目を引く《鷲鷹図屏風》、長沢芦雪が巨大な画面に中国の詩人が長江の名勝で遊ぶ様子を描いた《赤壁図屏風》など、独自の技法を駆使した個性的な水墨画を見ることができる。