新型コロナウイルスの影響で、ゴールデンウィークにいつものようなお出かけの計画を立てられないけれど、感染防止策をしっかり行ったうえで、ドライブしようという方や、もちろんほかの乗り物に乗って移動する機会もあるのではないでしょうか。
せっかくの楽しい時間を無駄にしないため、乗り物酔いの対策をしておきましょう。今回は薬に頼らない、いつでも使える「乗り物酔い」を抑えるアイテムをご紹介します。
そもそも乗り物酔いとは
乗り物に乗った時、揺られているうちにあくびや生つばが出たり、ムカムカと気持ちが悪くなり吐いてしまう…。
顔面蒼白、冷や汗、脈拍の低下などの症状が出る乗り物酔いは、車、バス、電車、船、飛行機、ジェットコースターやメリーゴーランドといった遊園地の遊具など、さまざまな乗り物の動きや揺れにより起こる不快な症状の総称です。
イヤな“車酔い”は、なぜ起きる?
乗り物酔いは、視覚情報と平衡(へいこう)感覚のズレが原因と考えられています。平衡感覚は、体がどちらを向いているか、どれくらい傾いているかを感知する感覚で、耳の中の「内耳(ないじ)」がその役割を担っています。
人は内耳で平衡感覚を保ち、目で実際の位置を確かめ、体のバランスを保っています。本来、目と耳の情報は一致していますが、慣れない乗り物の揺れや急発進や急ブレーキなどを経験すると、目と耳の情報にズレが生じ、自律神経の働きが乱れて、吐き気などの症状になって現れると考えられています。
乗り物酔いの対策、どうしてる?
乗り物酔いの対策として多くの人が回答したのが「薬」。乗り物酔いを経験したことのある人の約7割が酔い止め薬を服用した経験があると回答しており、乗り物に乗る前、実際に酔ってしまった後も薬に頼っている人が多いことがわかりました。
でも、その本音はできれば薬には頼りたくないという声が多いのです。
世界では薬を飲まない治療法が普及
乗り物酔いで薬は使いたくないのに、薬に頼らざるを得ないのが日本の現状です。しかし、欧米では、乗り物酔いには薬を飲まない治療法が普及しているのをご存知ですか。
それがツボ押しの効用に基づいたリストバンドを使った方法です。
体の不調を改善するためのツボが存在することはよく知られていると思いますが、全身にある361のツボの中には、乗り物酔いに効くツボもあるのです。
乗り物酔いで気持ち悪くなったら、押すとよいと言われるのが、足の内側のくるぶしにある「築賓(ちくひん)」というツボ。
また、内耳の平衡感覚と関連するのが、耳たぶの裏の骨のでっぱったところと耳たぶの間のくぼみにある「翳風(えいふう)」です。
その中でも自分でも比較的簡単に押すことができるのが、手首にある「内関(ないかん)」というツボです。
胸から胃にかけての痛みや不快感など消化器系の症状の軽減に効果があるといわれており、乗り物酔いの対策として、車に乗る30分くらい前に内関を押すことで効果が期待できるとされています。