今期の月9は、『月の恋人~Moon Lovers~』以来、約2年半ぶりに木村拓哉が主演する『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』が放送されている。初回の視聴率は、プロ野球のクライマックスシリーズ最終戦と時間が重なったこともあって、16.9%(ビデオリサーチ社調べ・関東地区)。木村拓哉が主演する民放の連ドラで初回視聴率が20%を割ったのは、これが初めてのことだった。その後も18.8%、15.2%、18.4%、15.7%、18.1%と安定しない状態が続き、このままでは木村拓哉主演作の中では過去最低だった『月の恋人』の平均視聴率16.8%をも下回る可能性が出てきている。

しかし『PRICELESS』は、同じく木村拓哉主演で視聴率が全話30%を超えた『HERO』との共通点も意外と多い。さらに視聴率が低いといっても、今期の連ドラの中ではテレ朝系木曜9時の『ドクターX~外科医・大門未知子~』に続き、今のところ2位をキープしている。『踊る大捜査線』や『海猿』といったコンテンツがなくなった今、もしかしたらフジテレビはこの『PRICELESS』で『HERO』のようなスペシャル版や映画化といった展開を考えているかもしれない。ということで、今回は『HERO』との共通点を検証しながら、『PRICELESS』のプライスレスな楽しみ方を提案してみよう。