大人気パン専門店「俺のBakery」こだわりを直撃!
一流の料理人による高級食材を使用した料理をリーズナブルに楽しめると人気の、「俺のイタリアン」「俺のフレンチ」などのレストランを運営する“俺の”ブランド。
今回ご紹介する「俺のBakery」は、そんな“俺の”ブランドが手掛けるパン専門店です。
素材にこだわった高級食パンをはじめ、多彩なパンを提供。現在各地に5店舗が展開されています。
2017年には、同店の商品「俺の生食パン」が、パンマニアが今年最も注目したパンを選出する「パン・オブ・ザ・イヤー2017」の食パン部門で金賞を受賞するなど、全国のパン好きから支持されているんです。
そんな「俺のBakery」の人気の秘密を探るべく、今回は“中の人”を徹底取材!
パンへのこだわりから、「俺のBakery」の人気商品ランキング、またパンをおいしく食べる方法まで、たっぷりとご紹介します。
今回お邪魔したのは、一流のフレンチとLIVE演奏が楽しめるレストラン「Grand Maison ORENO by 俺のフレンチ」に併設された、「俺のBakery 東京」。
「俺の株式会社」専務執行役員 マーケティング本部長・山田真輔さん、「俺のBakery 東京」シェフブーランジェ・平良透さん、執行役員 管理部人事総務グループ長・高野 華織さんに、同店のパンの誕生話や魅力についてお話を伺いました。
「俺のBakery」おいしさのこだわりは?
――様々な業態がある“俺の”ブランドの中で、「俺のBakery」はどのような経緯で生まれたのでしょうか?
高野さん「きっかけは、当時の創業社長(現在の名誉会長)が、街を歩いていた時に行列しているお店を見かけたことです。覗いてみるとそこは“食パン専門店”でした。
俺のグループでは当時から手作りの料理を提供していましたが、パンは外部から仕入れていたものを提供していたため、自社でも焼きたての手作りパンを提供したいと思っていました。
また、ちょうど新規企業体を考えていた頃だったこともあり、そこから『俺のBakery』の立ち上げを開始したんです」
「俺のBakery」が誕生したのは、2016年。
当時は、高級食パンブームの真っただ中。当初は“食パン専門店”としてスタートしましたが、現在は食パン以外のパンも販売しています。
――「俺のBakery」で特に大切にしているパンのこだわりや、他のお店にない強みはどこですか?
平良さん「できるだけ国産の素材にこだわることです。今は色々な種類の商品が増えてきたので、それぞれにこだわりがあります。
たとえば『銀座の食パン~香~』に関しては、山地(やまち)酪農方法を行っている岩手県のなかほら牧場の牛乳や、北海道産の“北の香り”というオリジナルブレンドの小麦粉を使用するなど、香りが高くて上質な小麦の味や、牛乳の風味や味わいにもこだわっています。
また、“湯だね製法”といって、熱湯で一度小麦を糊状にしたものをパンに加えることにより、モッチリとした食感が楽しめます。
でんぷんが熱を加えることによって水分を抱え込むので、固形力が高まり、吸水率に対してしっかりした生地に仕上がるんです。
現在、北の香りの値段が上がってきていることから、北の香りを使用しているパンは少ないと思います」
山田さん「“なかほら牧場”の牛乳も、山地酪農で育てたストレスフリーな牛から搾乳したこだわりの牛乳です。
小麦粉と同様、原価率は高めになってしまいますが、そこは強くこだわっています。
一見、シンプルな食パンですが、だからこその難しさもあって、ケービング(パンの側面や上部がへこむこと)など、まだまだ課題も残っていますが、そこも『銀座の食パン~香~』ならではの特徴だと思っています」
高野さん「『銀座の食パン~香~』は、いわゆる“生食パン”なので、最初はトーストせずにお召し上がりになることを推奨しています。
もちろん、焼いても美味しいのですが、そのまま召し上がって頂いても豊かな風味と食感が感じられますよ」
――ここ数年の、“パン人気”の盛り上がりをどう感じていますか?
山田さん「個人的な意見ですが、数年前の“高級食パンブーム”というのが去り、高級食パンを食べる習慣が当たり前になりつつあるのかなと思います。
また、最近ではテイクアウトが生活に根付いたこともあり、朝に限らず、ごはんとして食べる“総菜パン”が人気になってきていると感じています」
――2021年夏に出店されたイベント「パンのフェス2021初夏 in 横浜赤レンガ」内で実施された「パンのフェスアワード2020」では、『俺の罪悪パン』がグランプリを受賞しました。
平良さん「パンフェスに参加することで賞を頂くことができ、今までやってきたことを評価してもらえたことを誇りに思います。
今回賞を頂いた『俺の罪悪パン』=“マヌルパン” は、私が今まで作ってきたパンの中では異質の商品でしたが、エッジの効いたパンをリリースすることにより、レパートリーを増やすこともできました。
出店したことで、他のパン屋さんとの違いなど、学びもたくさんありました」