フリーマーケットの出品でチェックすべき基本項目

【家電コンサルのお得な話・70】 今年の正月、久しぶりに親戚のいとこ宅を訪問。ちょうど、嫁がれた娘さんも居られ、数年ぶりに顔を見たが、相変わらず元気そのものだった。娘さんは昨年初めからテレワーク勤務になり、時間的に余裕ができたため、趣味として「手作りアクセサリー」を始めたらしい。数が溜まってきたため、試しにネットのフリーマーケットに出品したところ、思っていたより反応が良く、月2~3万円程度の売り上げになっているとのことだ。

売れないのは「売り方」の問題

趣味で始めた「手作りアクセサリー」を試しにフリーマーケットに出品してみた娘さんの感想は、「アクセサリー作成や発送業務の手間はあるけど、寝ている間に売れているのがうれしい」とのこと。24時間販売ができるネットならではのメリットだ。

今のところ「良い小遣いになっている」という売上高だが、趣味と実益を兼ねながら、ネット販売の基本を学べているのはありがたいことだろう。

よく、取引先の方から「フリーマーケットに出品してみたが、全く売れない」という声を聞くことがあるが、こういった方には「フリーマーケットに出せば売れる」と勘違いをしているケースが多い。商品そのものに問題がある場合を除けば、基本的には「売り方」の問題である。

多くの出品者が行っているように、図のような項目を見直すことが重要であり、各項目の文字数が限られているため、コンパクトにまとめながらも必要なことを伝えなければならない。

特に商品説明では、サイズや使い方を気にする消費者も多いため、詳しく記載することが望まれる。例えば、「鍋」ならフタを取った時の高さ、外したときの高さを記載した方が、イメージが湧きやすい。伝える情報量が多い場合は、例えば写真に物差しを並べるなどして、見ただけでわかるようにしつつ、サイズの文字数をうまく削減しているケースも目にする。

また、商品に応じて、フリーマーケットやネットショップなどプラットフォームの使い分けも大切である。陶芸品の作家のように、自身のブランドも大切な人がフリーマーケットを使用すれば、商品が安っぽく見えるからだ。

フリーマーケットを始めとするネット販売には、訴求内容を変えればすぐに結果がわかるという利点があるため、トライ&エラーを繰り返し、ノウハウを自分でつかんでいくことが大切である。うまく販売できたときは「何をどう変えたか?」という原因や理由を控え、自分のノウハウとして蓄積していけば、コンテンツ販売のような「売り上げの完全自動化」にもつなげることができるだろう。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

堀田泰希

1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。