石橋泰博副社長とフラッグシップモデルの116ZX1R
2026年1月19日に「BCN AWARD 2026」が発表された。同AWARDは、BCNが日次で収集・集計している全国の家電量販店やPC専門店、ネットショップの実売データから25年1~12月の年間トータルで、最も販売台数が多かったメーカーを称えるもの。TVS REGZAは液晶テレビ(4K未満)部門で5年連続、液晶テレビ(4K以上)でも3年連続で受賞。有機ELテレビでは前年と同じく2位だったが、テレビ全体では4年連続でトップシェアを維持した。好調さをキープしている同社の石橋泰博取締役副社長のインタビュー後編では、搭載技術のさらなる進化ポイントや26年の展開について語ってもらった。
世界最大のテクノロジーショーCES 2026で4つの最新技術を展示
はい。CESは世界最大のテクノロジーショーで、世界中からの参加者にTVS REGZAの技術を披露することができました。
主な展示内容は4つでした。1つ目はRGB Mini LEDの技術。AIを内蔵した「レグザ エンジンZRα」との組み合わせで、色の表現力が格段にアップしています。今年はレグザ誕生20周年の年で、これまでコツコツと積み重ねてきたものがあるからできた技術だと思っています。
2つ目は「レグザ インテリジェンス」に基づくパーソナライズ技術です。この技術は音声認識で人を判別します。そして判別した人をそれぞれプロファイル化して、その人に合ったコンテンツをレコメンドするというものです。
3つ目は「光景再現技術」。パネルの輝度は、以前よりも上がっています。このパネルの進化とレグザ エンジンZRαとの組み合わせで、太陽がさんさんと輝いてまぶしいようなシーンもしっかりと表現します。
そのとおりです。テレビで映し出す色や明るさは、やはり実際に目で見たものとは異なります。特に明るい場面ではそうで、窓を通して外側の光景を見るような映像になってしまいます。この技術は明るい光景を極限までリアルに近づけ、まるでその場にいるかのような体験ができる技術です。
4つ目はリア・サラウンド技術です。後ろからの音はリアスピーカーから聞こえてくるのがベストですが、本格的なサラウンドシステムは結構な価格ですよね。
比較的手頃な価格で、レグザにちょい足しして後方に置くと7.1.2チャンネルのサラウンドシステムになる、この技術を搭載したレグザサウンドシステムの製品化を検討しています。CESでリア・サラウンド技術を使ってコンサートの映像を流したところ、演奏後の拍手が実際のコンサートと同じように後ろから聞こえると驚かれました。
イマーシブな体験にはリラックスしたリーンバックが重要
テレビを通して、そこにいるかのような体験ができることが重要と考えています。画面に映し出される映像と音声に集中できる。つまり、イマーシブな体験です。そのための技術開発ではPQ(画質)やAQ(音質)だけでなく、UX(操作性や使い勝手)も重要です。
リーンバックとはソファに背中をつけて座り、リラックスしている状態を指します。テレビのリモコン操作をすると、自然と背もたれから身体を起こして前かがみの状態になりますよね。リラックスして目の前の映像に集中するには、やはりリーンバックの姿勢でいられることが大事です。
例えば先ほどお話しした音声認識で判別した人をプロファイル化する技術も、リモコン操作のために前かがみになる必要をなくすためのものです。
イマーシブな状態を保つためには、リーンバックが必要です。そのために私たちはPQやAQだけでなく、UXも重視して技術開発に取り組んでおり、日本人の感性に合わせたUXを自分たちで作り込むことにこだわっています。
ラインアップ拡充でニーズに対応した商品選びを実現
プロジェクターはコントラストをしっかり出すという、いわばテレビ屋ならではの画作りが明るくてキレイと評価されています。26年は『セカンドテレビ戦略』を推進していこうと考えています。
はい。従来は寝室用としてテレビの需要がありました。しかし、今は置き場所やスマホによる代替で寝室需要が減っています。プロジェクターはスマホより大画面で、映像もキレイ。しかも本体がコンパクトなので置き場所にも困りません。
さらにリビングのレグザと連携すれば、寝室でタイムシフトマシンの録画コンテンツを視聴することができますので、今年はこのセカンドテレビ戦略を推進していきます。
当社の製品はプロジェクターと同様に、ユーザーから映像がキレイと評価されています。もともとゲーミングモニターはECでの購入が多く、スペックと価格で選ばれる傾向があります。しかし、最近のゲーミングモニターのパネルは有機ELやMini LEDを搭載した製品が増えていて、機能的にはテレビに近づいているといえるでしょう。
当社としてはスペックや価格ではなく、やはり映し出す映像を見てほしい。そのため、店頭などでお客様が実際に映像を見ていただける場を多くしていきたいと考えています。
26年のテレビ市場は、横ばいとみています。その中でさらにシェアを伸ばし、プレミアムブランドとしてのレグザのポジションをより固める年にしたいですね。
特にRGB Mini LEDは普及元年の年と位置づけ、技術に磨きをかけてさらなる画質の高みにチャレンジしていきます。現在は116Vという超大画面サイズしかありませんが、ダウンサイズでRGB Mini LEDのラインアップを拡充し、RGB Mini LEDテレビの選択肢を広げていく方針です。
Mini LEDも引き続きラインアップを増やし、有機ELテレビについても同様。テレビについては、『レグザならニーズに合った商品が必ずある』という体制を維持します。また、生成AIを活用して、ユーザーに新しい視聴体験を届けることにも注力していきます。
究極は『スマホよりレグザを使った方が便利』と思っていただけるようになること。家の中ではスマホの小さい画面ではなく、レグザの大画面テレビやプロジェクター、ゲーミングモニターで快適なコンテンツ視聴を楽しんでいただけるようにしていきたいと考えています。







