【家電コンサルのお得な話・75】 2022年4月1日から、令和2年(20年)改正個人情報保護法が施行される。個人情報保護法は15年の改正法により、国際的な動向や情報通信技術の進展など、環境の変化に即するため、3年ごとに制度の見直しを行うように定められている。今回施行されるのは、この3年見直し規定により、20年に改正されたもの。大きな改正点の一例として「漏えい等が発生した場合の個人情報保護委員会への報告及び本人への通知の義務化」などが挙げられる。
地方自治体の無料経営相談を活用しよう
2022年4月1日からの個人情報保護法の改正に対して、「どう対応すればいいのか?」がわからずに、悩んでいる中小企業経営者・個人事業主も多いのではないだろうか。
なぜなら、すでに17年5月30日の改正個人情報保護法の全面施行により、中小企業をはじめとする全ての事業者が個人情報保護法の適用対象となっており、知らなかったでは済まないからだ。
こういった法改正について、中小企業や個人事業主が対応していくのは、結構、敷居が高いが、まずは「正しく知ること」から始めたい。無料のセミナーなどがあれば、それを活用するのもいいだろう。
また、地方自治体によっては無料の経営相談を実施しているところもある。自治体のWebサイトを確認し、相談業務の実施と対象相談内容を問い合わせてみるといいだろう。
こういった提供サービスが身近にない場合は、「個人情報保護委員会のWebサイト」がわかりやすくておすすめである(図参照)。個人情報保護委員会とは、「個人情報保護法に基づき、個人情報の利活用の促進や、個人の権利利益の保護等について専門的な見地から権限を執行している国の役所」である。
このサイトには、個人情報保護法相談ダイヤル(電話番号)や、中小企業の方を対象とした「中小企業サポートページ」のほか、参考となる多くの情報が掲載されている。
また、マンガやチェックリストなど、わかりやすいコンテンツが多いのも特徴的だ。改正個人情報保護法の施行まで間近となっているが、まずは、このサイトを活用し、「正しく知る」ことで同法の施行に備えていただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。