ネットが普及して以降、多くの人が手軽な暇つぶし方法として楽しんできた「ネットサーフィン」。大人世代ではわりと一般的な言葉だが、ここ最近は「ネットサーフィン」という言葉をあまり聞かない。実は既に「ネットサーフィン」は死語になっているようで、若者には通じなくなっているという。一体なぜ死語になってしまったのか、詳しく見ていこう。
「ネットサーフィン」は大人世代だけに通じる言葉?
(画像はイメージ)
死語になった理由は「サーフィンする必要がなくなった」から?
そもそも「ネットサーフィン」とは、インターネットという広大な海に存在する大量のウェブサイトを、リンクを辿るなどしながら次々と渡り歩きながら閲覧していくことを意味する。興味のおもむくまま、自由に様々なページを眺めていくのだ。
もちろん今でも暇な時間にネットを見る人は多い。そのため普通に通じるだろうと思いきや、ネット上では「20代の社員に『ネットサーフィン』が全く伝わらなかったよ!」「今の若い人ってネットサーフィンって言葉知らないっぽい!」という驚きの声が。
「ネットサーフィン」が死語なら、ネットを見て回ることを今どきの人は何と言うのだろうか。この問いに対し、「ブラウジングかな」「最近だとググるになるのかも」という答えが上がっている。
根本的な問題として「ネットサーフィン」という文化自体が無くなってきていることも、「ネットサーフィン」が死語となった理由として考えられる。SNSや動画配信サイトの登場によって、おすすめされた動画などをワンクリック、ワンタップで開くことが一般的となり、わざわざネットをサーフィンすることは少なくなっているようだ。
「時間つぶすために適当に見るならSNSとかYouTubeになってるし、ウェブサイトを見て回る習慣がないかな」「検索すれば大体のことはすぐわかるから、ネットサーフィンすること自体がない」という意見も多い。
死語となってしまった「ネットサーフィン」だが、「『ググる』と『ネットサーフィン』はニュアンスが違うんだよな」「ネットサーフィンを説明したくても、ぴったりと代わりになる言葉がないから困る」と、ネットサーフィン文化を懐かしむ声も上がっている。
ぴったりの言葉が見つかるまで、「ネットサーフィン」という言葉はもうしばらく大人世代の間で使われ続けることになりそうだ。(フリーライター・井原亘)
■Profile
井原亘
元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている