“地上波の受信料を払う必要ない”を強みとするチューナーレスAndroid TV搭載テレビが登場している。Netflix、Amazon Prime Video、YouTubeといったインターネット配信動画の視聴に特化した製品だ。テレビ番組を見る機会が少ない生活なのであれば、大画面で動画サービスを利用できるのは魅力といえる。本稿では、このチューナーレスAndroid TV搭載テレビを選ぶメリットとおすすめ4製品を紹介する。
チューナーがない分価格が安い
1つ目のメリットは、チューナーレステレビは安いという点にある。テレビチューナーを搭載すればその分部品が必要になりコストが上がるが、チューナーを搭載しなければそれだけ安く販売することができるのだ。
たとえばドンキホーテの42インチチューナーレステレビは店舗上限価格3万2780円とされているのに対し、2022年3月11日時点で価格.comで42インチテレビの最安値は4万1399円(税込)、同等サイズの43インチの最安値は3万2799円(税込)となっている。テレビ自体の安さで選ぶならチューナーレステレビが良いといえるだろう。
YouTubeなどの動画やゲームを大画面で楽しめる
Androidを搭載したテレビにはスマホのようにアプリがインストールできる。これによりYouTubeなどのネット動画やゲームを大画面で楽しむことが可能だ。スマホでもこれらは可能だが、大画面で楽しむと迫力が段違いである。また、スマホのように手で持つ必要がないため、よりリラックスした体勢で楽しむことが可能だ。
アプリを使えばテレビ番組も見られる
実はチューナーレステレビでもテレビ番組を見ることができる。たとえばTVerアプリを使えば民放のテレビ番組を放送から1週間程度オンデマンドで見ることが可能だ。また、NHKも将来的にAndroid TVで番組を見られるようにするとしており、今後より多くの番組が楽しめるようになるだろう。
NHKの受信料は現状無料も今後変更の可能性も
チューナーレステレビといえばNHKの受信料が気になるところだろう。チューナーレステレビ販売各社はNHK(地上波)の受信料が不要であることをアピールしている。しかしながら、先述のように今後NHKはAndroid搭載テレビなどでも番組を見られるようにする計画であり、将来的にチューナーレステレビであってもNHKの受信料の支払い義務が生まれる可能性は否定できない。
おすすめのAndroid搭載チューナーレステレビ4選
ここからは具体的なおすすめのAndroid搭載チューナーレステレビを4つご紹介しよう。
ドンキホーテ チューナーレススマートTV
チューナーレステレビの代名詞ともいえるのがドンキホーテの「チューナーレススマートTV」だ。24インチと42インチの2つのモデルで構成され、前者の店舗上限価格は2万1780円、後者の店舗上限価格は3万2780円と非常に安い。安価にもかかわらずWi-Fi対応、ARC&CEC対応を含む3つのHDMI端子、音声検索機能付きリモコンなど高機能なのがうれしい。Chromecastに対応しているため、Androidスマホ内の写真や動画の表示も可能だ。
STAYER 4K対応 43V型チューナーレス スマートテレビ
STAYERの「4K対応 43V型チューナーレス スマートテレビ」は4K解像度に対応したAndroid搭載チューナーレステレビだ。最近はYouTubeなどのネット動画でも4K解像度のものが増えており、より高精細な映像を楽しめる。5GHz対応Wi-Fiなど機能も充実している。発売は2022年5月の予定で、店頭価格は5万円前後を見込んでいるという。
ソニー BZ30J/BZシリーズ
ソニーが業務用として販売しているチューナーレステレビがBZ30J/BZシリーズだ。32型から75型まで6サイズがラインナップされ、自分に合った大きさの画面を選べる。解像度は4KでHDRにも対応、しかもソニー独自のトリルミナス プロによりあらゆる画像を4K HDR相当の画質で楽しめる。音にもこだわり、ドルビーアトモスによる立体音響を再生可能だ
Chromecast with Google TV + モニター + スピーカー
GoogleはあらゆるモニターをAndroid搭載テレビに変える、「Chromecast with Google TV」を販売している。7600円(税込)と安く、すでにHDMI入力端子搭載のテレビやパソコン用のモニターを持っているのであれば手軽にAndroid搭載テレビに変えることができる。大画面モニターとこだわりのスピーカーを合わせれば迫力の映像と音声で映画や動画を楽しむことができる。部屋が狭く、余分なものを増やしたくない人にもおすすめだ。
ネット動画重視ならチューナーレスという選択肢もあり
テレビ番組をあまり見ず、ネット動画が中心であればAndroid搭載チューナーレステレビは有力な選択肢になるだろう。アプリを利用すればテレビ番組を楽しむことも可能だ。
一方、NHKの受信料は今のところ支払い義務がないものの、将来的には不透明な面がある。NHKの受信料節約目的で導入する場合は覚えておきたい。まだまだ選択肢が少ないAndroid搭載チューナーレステレビだが、テレビの買い換えを考えているなら考慮に入れてはいかがだろうか。(ライター・ハウザー)