最もオーソドックスなプラスチック資源循環法への対応は、プラスチック製ストロー・スプーンから紙製や木製へ切り替え。今後ますます増えそうだ
環境省は、2022年4月1日施行の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラスチック資源循環法)」について、政令・省令、一般向け資料などをまとめた特設サイトを公開している。
小売・サービス事業者などによる使い捨てプラの使用を合理化し、消費者のライフスタイル変革を促進するという狙いを込めたプラスチック資源循環法は、21年6月11日に公布され、4月1日からの施行に向け、大手チェーンは事前に対応策を打ち出している。例えば、スターバックス コーヒー ジャパンは、使い捨てのカップ、リッド(蓋)、カトラリーの削減を目指す施策の拡大と新素材への切り替えを4月18日から開始する。リッド(蓋)の削減策とは、具体的には蓋をせずに飲料を提供することで、一部店舗での先行導入を経て、22年夏頃の全国展開を目指す。
スーパー「ライフ」を運営するライフコーポレーションは4月から、プラスチック削減の取り組みとして、全国のライフ店舗で提供しているストローやスプーンを、プラスチック製から紙製・木製に順次切り替え、全店での切り替えが完了すれば、年間で約1700万本のプラスチック製ストロー・スプーンの削減につながるという。
また、4月1日に西武グループ組織再編で誕生した西武・プリンスホテルズワールドワイド(旧プリンスホテル)は、将来的な使い捨てアメニティの提供終了を視野に入れ、新業態「プリンス スマート イン」など一部を除き、宿泊にあたって「普段使っているアメニティの持ち込み」を呼びかける。
こうした変化は、利便性の低下、これまで無料だった付加サービスの有料化とも受け取れるが、新しい法律の施行にあわせ、飲食持ち帰り、ホテル宿泊などの「新常識」として早々に広まりそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)
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