JR大阪駅直結の大規模都市公園「(仮称)うめきた公園」、公民連携で工事に本格着手

三菱地所を代表企業とする、うめきた2期開発事業者JV9社は5月16日に、同事業者JVが都市再生機構(UR都市機構)と連携して取り組む「うめきた2期地区開発事業」において、大阪市とUR都市機構によるベースグレードの公園整備に、同事業者JVによるまち全体の魅力を高めるアップグレードを加えた都市公園「(仮称)うめきた公園」の工事に、公民連携で本格着手することを発表した。

「(仮称)うめきた公園」は、JR大阪駅前に大規模ターミナル駅直結の都市公園としては世界最大級となる4万5000平方メートルの面積を誇り、オフィス・商業施設・中核機能・ホテル・分譲住宅などで構成される民間宅地と一体的かつシームレスに整備を行う。

デザインリードには、世界的に活躍するランドスケープアーキテクトのGGNを起用し、設計を日建設計などが担当する。“未来へのひらめきと原動力となる「みどり」”をデザインコンセプトに、民間宅地を含む敷地全体を一つの「みどり」の大地と捉え、南公園は都市的な空間、北公園は緑が多く自然豊かな空間にするとともに、JR大阪駅方面や新梅田シティ方面など周辺地域に対して開けた計画としている。

南北公園をまたいで、最大高さ約3mのランドフォーム(盛土)をうねるように配置することで、「リフレクション広場」「うめきたの森」「ステッププラザ」の3つの主要空間を生み出すとともに、奥行きや立体感のある空間・景観の創出によって、来園者の体験価値を高める。また、道路を挟んだ南北公園を上空通路「ひらめきの道」でつなぐことで一体感を高めるほか、南北公園への水景や桜の配置によって、象徴的な風景を創出し、自然を楽しめる名所を作る。

同プロジェクトは、「令和3年度国土交通省サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択されており、植栽計画や水資源循環への貢献、生物多様性への配慮といった取り組みをはじめ、地中熱利用、下水熱利用、太陽光発電といった最先端の環境技術や資源循環インフラの導入など、SDGsへの貢献に積極的に取り組んでいく。

さらに、「(仮称)うめきた公園」は大阪市の要請を受けてUR都市機構が施行する防災公園街区整備事業において、「広域避難場所の機能を有する都市公園」として整備され、地震や火災といった大規模災害時には一時避難者の受け入れが可能になるよう計画されている。

2024年夏頃には、民間宅地の一部および「(仮称)うめきた公園」での先行まちびらきを予定しており、2027年春頃の「(仮称)うめきた公園」全体開園、2027年度の全体まちびらきを目指す。