現在全国をツアー中で、浅田真央自らがプロデュースするアイスショー『BEYOND』が、2023年3月に東和薬品RACTABドームで開催される。公演に向けて、浅田が大阪市内で会見を開いた。
今回はキャストの選出から振付、選曲、構成、演出、衣装、グッズ製作まで本人がすべてにこだわり抜いて作り上げた。「『BEYOND』は、私自身のテーマとして、いろんなことに挑戦して乗り越えて進化していきたいという思いが込められています」と浅田。浅田が現役時代に滑った曲を中心に、ジャズやミュージカル、クラシック、オペラなど浅田が影響を受けた様々なジャンルの楽曲を使用。「最初は眠っていて、光を見つけ、色んな世界へ旅をする。最後は不死鳥になり羽ばたいていくというストーリーを表現しています」と熱を込める。
『BEYOND』は、浅田と10名のフィギュアスケーターがゴールドのシルクハットとタキシード風のきらびやかな衣装に身を包み、ジャズの名曲『シング・シング・シング』で軽快に幕が開く。続く『アイ・ガット・リズム』では、ミュージカルを見ているような浅田のダンスがかわいらしい。「今までのアイスショーは、トップのスケーターが集まって自分のソロを1、2曲滑り、トップスケーターだけでつないでいくというプログラムがほとんどで、滑る時間も長くて1人5分ぐらい。『BEYOND』は私をメインに11人のキャストで15曲を滑ります。誰もやったことがないショーを作りたいと思ったんです」。
注目のひとつは、現役時代にも滑った『シェヘラザード』『白鳥の湖』を、ソロではなく、ペアで挑むことだ。「当時はまだ自分自身も10代、20代で経験不足でした。でも32歳になり、今回滑ることになって、これまで学んで経験してきたことすべてが生かせると感じています。現役時代と今の滑りを比べてもらい、進化したなと思っていただければうれしいです」。
その『シェヘラザード』では、打って変わって、王を誘惑するアラビアの姫をかつてないほどの大人の艶っぽさで見せる。『白鳥の湖』では、繊細ではかなげな白鳥と、大胆で挑発的な黒鳥をひとりで演じ分け、リフトやスロージャンプも必見だ。「1公演、1公演すべてを注ぎ、私もキャストも常に120%で臨んでいます。体力的にも精神的にも『BEYOND』していく作品。大阪の皆さんもパワーを感じ、明日から頑張ろうという気持ちになっていただければ」と、大人の女性になっても変わらない“真央ちゃんスマイル”で終始語っていた。
大阪公演は3月4日(土)・5日(日)東和薬品RACTABドームにて。チケットぴあでは、11月27日(日)までプレリザーブ先行受付中。一般発売は12月10日(土)。
取材・文:米満ゆう子