
シルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーが本格競演を果たす映画『大脱出』が10日(金)から公開される前に、シュワルツェネッガーがインタビューに応じた。
本作は、“脱獄のプロ”と呼ばれるセキュリティ・コンサルタントのブレスリン(スタローン)が、謎の男ロットマイヤー(シュワルツェネッガー)がタッグを組んで、“墓場”と呼ばれる刑務所から脱獄しようと奮闘する様を描いたアクション大作だ。
シュワルツェネッガーは、スタローンとの本格共演について「彼はとにかく情熱的だ。彼と映画を作りながらディスカッションできたのは本当に楽しかった」と振り返る。「ふたりのファイトシーンは脚本に“ファイトシーンがある”としか書いてなかったんだ。多くのファンが何十年も『あのふたりが戦ったらどっちが勝つか?』と話をしてくれていたと思うので、細かい部分までアクションを組み立てて、ユーモアも入れて、スタッフみんなの意見を取り入れながら見ごたえのある場面を作り上げたよ」
もちろん本作はアクションだけではない。シュワルツェネッガーは映画界に復帰後、明らかに脚本選びの基準を変えており、『大脱出』でもこれまでの彼の作品では見られなかったドラマを見ることができる。「年齢の問題というのは確実にある。昔はただカーアクションをしていれば良かったのかもしれないけど、今はもっと“深い”役を演じなければならない。アクション・ヒーローと呼ばれていた時代は、アクションだけしていれば監督たちも満足だっただろう。でも今、私は自分の“ベストパフォーマンス”を引き出してくれる監督と仕事がしたいし、チャレンジングな役を求めていると思うよ」
本作で彼が演じるロットマイヤーは、極悪な囚人たちを束ねる人物でありながら、ブレスリンと脱獄を目指す謎の男。単なる“肉体派”ではなく知略に長けており、ブレスリンは彼が自分の味方なのか敵なのかわからないでいる。「私はつねに“ミステリアス”な部分が残るキャラクターを選んできた。恋愛関係でもどこか“ミステリアス”な部分がある方がうまくいくだろ? だから私はいつもすべてを明かさないキャラクターが好きなんだ」。
『ターミネーター』『トータル・リコール』『シックス・デイ』など、シュワルツェネッガーは謎に満ちていたり、アイデンティティの問題に悩まされる人物を多く演じてきた。本作で彼が演じるロットマイヤーには一体、どんな謎が隠されているのか? “不可能”な脱獄計画の行方だけでなく、ロットマイヤーの正体にも注目しながら作品を観賞してほしい。
『大脱出』
1月10日(金)、TOHOシネマズ日劇他全国ロードショー