ヘッドホン市場 販売数量指数
今何かと話題の完全ワイヤレスイヤホン(TWS)市場だが、今回はヘッドホン市場について、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」で調べてみた。市場はこの3年で4割も縮小しているが、無線(ワイヤレス)化は着実に伸張していることが分かった。
2020年9月の販売数量を「100.0」としたヘッドホン市場の販売数量指数を算出した。長いスパンでみると市場は右肩下がりで推移しており、縮小している。20年11月、12月の指数は一時的に120を超えたが、年末商戦のため販売数量が増加したと考えられる。一方、イヤホン市場は3年間ほほフラットで推移、TWS市場は右肩上がりであることを考慮すると、ヘッドホン市場は一人負けの状況だ。ちなみにTWS市場は、22年に入ってからヘッドホン市場の販売数量を恒常的に上回っている。
市場規模が縮小しているヘッドホン市場だが、ワイヤレス化は着実に進んでいる。20年9月の時点の接続方式別の販売数量比率は、有線が84.5%、ワイヤレスが15.5%だった。しかしワイヤレスの比率は緩やかに右肩上がりで推移している。21年4月から2割前後、22年11月には3割を超え、その後も3割前後を維持。直近の23年9月は有線が69.8%、ワイヤレスが30.2%となっており、両者の比率は確実に近づいている。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
関連記事