(左から)大石静、吉高由里子、柄本佑(C)エンタメOVO
12月11日、2024年の大河ドラマ「光る君へ」の初回試写会がNHK局内で行われ、主人公・紫式部を演じる吉高由里子、藤原道長役の柄本佑、脚本家の大石静氏が会見に出席した。
「光る君へ」の主人公は、千年の時を超える大ベストセラー、「源氏物語」の作者・紫式部。彼女は藤原道長(柄本)への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでゆく。変わりゆく世を、変わらぬ愛を胸に懸命に生きた女性の物語だ。
その幼少期と藤原道長との出会いを描いた第1回「約束の月」の試写終了後に登壇した吉高は、2022年3月にオファーを受けたと前置きした後、「今日までがアッという間。いよいよ一カ月切っていると思うと、ドキドキワクワク。血が出そうなぐらい緊張もするし、楽しみでもあるし、いろんな感情が入り乱れています」と心境を吐露。
「お話を頂いたのが、去年の5月ぐらい」という柄本は、「クランクインが今年の5月末。もう半年も経って、まだ始まってなかったんだ、みたいな気持ち。とっても不思議なふわふわした感覚」と語った。
2021年夏にオファーを受けた大石は、「頭の中が平安で、現代の小説は全く頭に入ってこないくらい平安時代の人になって、この作品に賭けてきました」と本作の執筆に没頭している様子。
続けて大石は、「この2人(紫式部と藤原道長)は、最後まで赤い糸の因縁で結ばれていく。それだけでなく、藤原三兄弟の骨肉の出世争いや、道長の父・兼家(段田安則)のイチかバチかのクーデター、生々しい権謀術数など、男の政の世界もたくさん出てくる。ラブラブな話ばかりではない」とアピールし、濃密な人間ドラマを期待させた。
撮影が進む中で感じた役の印象を尋ねられると、吉高は「お父さん(藤原為時/岸谷五朗)との亀裂が生まれ、許せない気持ちと、どうしようもない自分がいて」と複雑な内面を抱えている様子。とはいえ、現在撮影が進む中では「そこから少し成長して、自分のこともお父さんのことも許せて、前進していっている最中。自分のことも理解し始めたんじゃないかなと。やるべきこと、自分の使命は何なんだろうと、模索しているところ」と成長をうかがわせた。
一方の柄本は、兼家の三男に当たる道長のキャラクターについて「割とゆったりとしたのんびり屋。兄2人が政治に向かって行って、僕はそこまで出る幕はないのかなと思いながら、でも、引いて見ているある種の頭の良さもあったりして」と分析。とはいえ、歴史に名を残す権力者になっていくだけに、「あれよあれよという間に政治にかかわっていき、偉くなっていく」のだという。ただし、人間的な葛藤もあるらしく、「本当の自分というものと、家を守らなければいけないというところとの、自分の中でのせめぎあいみたいなことがあったりするのかなと」と期待を寄せた。
また、平安時代と現代の共通点を、「心の感覚が本当にずっと変わらないんだなと思う」という吉高の意見に柄本も賛同し、「気持ちの面というのは、平安時代を意識するというよりは、むしろ今の繊細な感覚みたいなものに向き合っていった方が、変に「平安時代」とかって考えるより、世界に入っていける」と告白。
さらに、平安時代を描くことについて大石は、次のように意気込みを語った。
「戦国時代の集団で殺し合いをするのが潔い時代なのだと、明治維新で富国強兵に向かうときに国民の意識をそちらに向けた。『武士の世界こそ潔い』みたいになってきたことへの一つの反発として、平安時代は、死刑は行わないとか、話し合いで乗り越えていこうというとても知的な時代であって、国風文化も栄えたいい時代だったということを強調したい。『今までの皆さんの感覚、本当にそうなの?』ということを、この一年で問いかけたい」
大河ドラマ「光る君へ」は2024年1月7日放送スタート。初回は15分拡大版となる。
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