「仮面夫婦になったきっかけは、夫の浮気です。
特に残業もない会社で、いつも定時で上がり保育園にふたりの子どもを迎えに行ってくれる夫には、最初の頃は感謝していました。
私もフルタイムの勤務で、買い物をして帰宅すれば食事の支度にお風呂の準備にと慌ただしく、夫婦でゆっくりする時間はあまり取れていない状況でした。
夫の様子が変わったのは『支社の社員と食事会がある』と出かけていった後からで、スマホをいじる姿が増えて私にかける言葉が以前より減ってきました。
明らかに誰かとやり取りをしているのは見ていればわかるので『LINEでもしているの?』と聞くけれど、不機嫌そうに『どうでもいいだろ』と返されるので不審に思っていました。
それから急に『残業がある』と言い出して子どもたちの迎えに行かなくなり、土曜日も『休日出勤が決まった』と出ていくことが多くなりました。
浮気だなとピンときて、夫が寝ている間にスマホをチェック、操作する姿を後ろから見ていて暗証番号は車のナンバーとわかっていたのが幸いでした。
LINEを開いたら案の定知らない女性の名前があり、トーク画面には『またデートしてね』『次は◯◯までドライブしようよ』と夫は女性に甘い言葉をたくさんかけていましたね。
女性は支社に勤めている人で、やり取りの最初まで遡ったけれどホテルに行ったような形跡はなく、ただ食事をしているだけであることはわかりました。
それでも浮気には変わらず、トーク画面をすべて私のスマホで撮影して証拠を取り、次の日に夫に『◯◯って女性と浮気しているでしょう』と切り出しました。
夫は青い顔をして『誰?』と慌てていましたが、私が自分のスマホを見たとわかると態度を一変させて『非常識だ』『プライバシーの侵害だろう』と今度は攻撃してきたので、『子どもたちの迎えも行かず嘘をついて女性と会う自分はどうなの?』と返したら黙りました。
謝るのかと思っていたら、夫から出たのは『LINEを見たのなら体の関係がないのはわかっただろう。だから浮気じゃない』で、心底引きましたね……。
『体の関係がなくてもデートに誘ってる時点で浮気でしょう』と返したけれど『これくらい誰でもある、お前だっていい人がいたら嘘をついて会うのじゃないか』ととんでもないことを言い出して、離婚の文字が頭をよぎりました。
結局夫からの謝罪はなく、同じ部屋で寝ることだけは私が断固拒否して夫は客間に移り、今もほとんど会話はありません。
浮気がバレてからは以前のような生活に戻り、子どもたちの迎えも夫は行くようになりましたが、もう信用していません。
子どもたちが小さいのでまだ離婚はしませんが、いずれ考えなければいけないと思っています」(女性/34歳/金融)
自分の浮気を、「お前もそうするだろう」と配偶者も自分と同じレベルに落とすような発言は、とうてい許せるものではないですよね。
それだけこちらを軽く見ている証拠であって、謝罪を避けて自分のしたことを正当化する姿に信用をなくすのは当たり前です。
肉体関係の有無に関わらず、別の人間にちょっかいを出すような言動は浮気です。
自分のしたことを真摯に反省する姿勢のない配偶者とは、離婚の道も当然に考えて自分の幸せを忘れないことが重要です。