TOKIOの山口達也が強制わいせつ容疑で書類送検され起訴猶予処分となったことを受け、他のメンバーの城島茂、松岡昌宏、国分太一、長瀬智也の4人が2日、都内のホテルで記者会見を行った。
「一刻も早く、TOKIOとして謝罪して、自分たちの思いを発表しなければという思いがあった」とリーダーの城島。事件発覚後、初めて5人がそろった「(先月)30日月曜夜」に、山口が土下座して「TOKIOをやめます」と「辞表」を提出したことを明かした。
城島は「TOKIOの活動を今後も含めどうすべきか、山口の処遇をどうすべきか…。正直、山口の憔悴(しょうすい)しきった姿を見たときに、23年やってきた仲間として『やめてくれ』と言えない私たちがいました。辞表は事務所宛てでしたが、私が預かっています」と説明。「山口の責任はTOKIOの責任、みんなの責任だと思っている」と苦渋の表情を浮かべ、「『TOKIO甘い』『リーダー甘い』など、いろいろな声があると思う。それも含めメンバー全員で受け止めたい。本当にこのたびは申し訳ございませんでした」と、再び深々と頭を下げた。
松岡は、先月26日に山口が行った会見で「自分にまだ席があるならそこに帰りたい」と発言したこと触れ、「恐らくあの時の彼は、自分が崖っぷちではなく崖の下に落ちていることに、気付いていなかったのだと思う」と断罪。「その甘えの根源がどこにあるのかを考えたときに、もしTOKIOにあるとしたら、あくまで自分の意見ですが、そんなTOKIOだったら一日も早く無くしたほうがいい」と語気を強めた。一方で「30年間、一緒にいた男のそんな姿を初めて見たものですから、『申し訳ないけどリーダー(辞表を)持っていてくれ』ということになっています」と、複雑な心境を語った。
国分も、「心の片隅に手を差し伸べてしまいそうになる自分もいる。それはいけなんいだと分かっているけど、毎日こういった感情が交互に現れます」と率直な思いを吐露。「辞表を受理したとしても、僕は山口を見捨てることはできません。彼がこれからどう自分と向き合っていくのか、それをしっかりと見続けなければ」と話した。
26日の会見で山口自身は「アルコール依存症」の診断を否定。城島は「現場で酒の匂いがしたり、二日酔いで調子が悪そうな時も確かにあった。それでも、彼も46の大人。あえていちいち言うよりも、『ちゃんとしろ』という思いを込めて、何も言わないこともあったし、『それ、どうなの?』と注意したこともあった。仕事の後に(山口から)『きょうはゴメンな…』という言葉もあった」と打ち明け、「もっともっとメンバーそれぞれが強くぶつかり合って注意していればと、悔やむ部分があります」とうつむいた。
松岡は、「いろいろな病院に診断書を求めても、アルコール依存症とは出ていない。だから本人も会見でそう言った。現に(先月)30日の時点で、診察の紙にも依存症とは書かれていない。そうやって書いてくれたら僕らも何とか納得できるのですが…。(彼の問題解決のためには)そこを探っていかなければと思っています」と話した。
一部でTOKIOの音楽活動停止が報じられていることに対し、長瀬は「23年間バンドとしてやってきた。彼の演奏する音がないと、全く形にはならない。今後のことはこれから4人でまたゆっくりと話し合いながらやっていきたい」とコメント。国分も「(デビュー)25年に向けてアルバム制作をやろうと考えていたが、すべて白紙にして音楽活動は考えるのはやめて、向き合えることをやっていきたい」と話した。