夏以外にも活躍するEPEIOS JAPANの「EPEIOS LOOPスマートサーキュレーターファン」をレビュー(筆者撮影)

既に記録的な暑さが続いている2024年の夏。多くの家庭でエアコンや扇風機などの家電製品をフル稼働させていることだろう。しかし、中には「あと1カ月くらいの辛抱だし、新しく家電を導入するのは躊躇している」という人もいるかもしれない。そんな人におすすめしたいのが、サーキュレーターだ。

サーキュレーターなら年中使える

部屋に空気を循環させることに特化したサーキュレーターは、夏だけでなく冬にも暖房の風を部屋中に行き渡らせる用途で活躍する。オールシーズン使えるので、今から購入しても遅いということはない。

これまでサーキュレーターはシンプルなモデルが多かったが、最近は扇風機のように肌あたりの良い風を送れたり、静音設計だったり、高性能なものが登場している。

今回はその一例としてEPEIOS JAPANが24年5月に発売した「EPEIOS LOOPスマートサーキュレーターファン(以下、EPEIOS LOOP)」を紹介しよう。

【年中使えるサーキュレーター】扇風機のようなスリムなデザイン

EPEIOS JAPANはデザイン性が高くコスパの良い生活家電を展開しているメーカーで、ここ数年で雑誌やテレビなどで取り上げられる機会が増えている。EPEIOS LOOPも同社製品らしく、見た目と使い勝手の良さを両立しており、1万5950円という価格以上の満足感をもたらしてくれる。

まずはデザインから触れたい。サーキュレーターというと首がほとんどなく球体のものが多いが、EPEIOS LOOPは扇風機のように長いパイプが備わっており、長さ調整にも対応している。

ファン自体は小ぶりで3枚の羽根で構成。ベースは円状で、ディスプレイを囲むようにタッチ式のボタンを配置している。操作は付属しているリモコンからも行える。

【年中使えるサーキュレーター】パワフルなだけじゃない風へのこだわり

EPEIOS LOOPの風力調整は12段階ある。最大32m(約24畳対応)先まで送るパワフルな風から、そよぐような肌にやさしい風までコントロールできる。

特筆しておきたいのがアプリでカスタマイズできるさまざまなモードだ。風速を自動で変化させる「自然風モード」、風速を自動で1段階ずつ下げていく「おやすみモード」、室温に合わせて自動で風速を調整する「エコモード」などを搭載している。

登録しておくと便利なのが「マイモード」。これは好みの風量や首振り(上下+左右30°/60°/90°)をデフォルトに設定しておけるモードだ。

扇風機やサーキュレーターは電源を入れるたびに風量や首振りを調整しないといけないものが多々あるが、EPEIOS LOOPなら起動した瞬間からベストな設定で送風を開始することができる。

【年中使えるサーキュレーター】リビングでの使い心地は?

EPEIOS LOOPの使い心地を実際に試してみた。最初に設置したのはリビング。筆者宅は1LDKで、リビングと書斎兼寝室に分かれているのだが、エアコンはリビングにしかなく、真夏の書斎は蒸し風呂のように暑い。

ドアを開けっ放しにするなどの工夫をしているが、エアコンの風向口は書斎と逆を向いており、快適とは言い難かった。

サーキュレーターは基本的にエアコンの対角線上に置くのが推奨されている。筆者宅は構造上、どうしてもエアコンから離れた場所に設置するしかなく、ちょっと性能を生かすのは難しいかなという懸念もあった。

しかし、パワフルな風&広範囲の首振り機能によって、思ったよりもスピーディーに冷気が書斎に入り込んできた。首を長く伸ばすことで風が障害物に妨げられないのも大きかったと思う。

【年中使えるサーキュレーター】寝室での使い心地は?

次は寝室で扇風機的な使い方をしてみた。EPEIOS LOOPは高さを調整できるので、しっかりと狙ったところに風を届けることができるのが、首が伸びないタイプのサーキュレーターとの違いだ。

音が静かなことに加えて先述したおやすみモードも駆使することで、眠りを妨げることなく、快適な環境を維持することができた。

また、より心地よい眠りの環境を作るための機能として、アロマ機能も紹介しておきたい。

使い方は簡単で、前ガード中央のスピンナーを取り外して、ふたの裏のコットンにアロマを数滴たらせばOK。あとは風に乗って香りが部屋全体に広がる。アロマデフューザーを置くスペースを節約でき、かつ手入れも楽なので、非常に使い勝手がよく感じた。

EPEIOS LOOPは昨今の電気代高騰の中においても、メリットのある製品だ。電力消費の少ないDCモーターを採用しているので、消費電力は0.2円/日という省エネ性能を誇る。

1万5950円という価格はサーキュレーターとしては少し高めだが、扇風機代わりにもなる&エアコンのコストを抑えられるなどの利点を加味すれば、長期的には家計への負担減が期待できるはずだ。

今回のレビューではホワイトを使用したが、カラーはグレーも用意している。よりスタイリッシュに部屋のインテリアと合わせたいなら、こちらを選択するのもありだろう。(フリーライター・小倉笑助)

小倉笑助

家電・IT専門メディアで10年以上の編集・記者経験を経て、現在はフリーライターとして家電レビューや経営者へのインタビューなどをメインに活動している。最近は金融やサブカルにも執筆領域を拡大中