「CORELLE(コレール)」初のフライパンシリーズ「CORELLE フライパン」

ドウシシャは9月26日、米国のキッチンブランド「CORELLE(コレール)」の初となるフライパンシリーズ「CORELLE フライパン」を、ドウシシャ公式オンラインラインストア「ドウシシャマルシェ」や通販、キッチン雑貨専門店などで発売した。有機フッ素化合物を一切使用しない独自の製法で、化学物質の成分が出てくる心配もない「PFASフリー」。こびりつきにくさも長持ちし、10年間の内面保証付きだ。

フライパンの課題の「PFASフリー」は無視できない

ドウシシャの井下主常務執行役員は「(コレール社との)日本国内総代理店の契約で最も大きなきっかけになったのがPFASの問題。環境への負荷や残留性、人体への影響から欧州では全廃の機運が高まっている。日本でも水道水におけるPFASが報道で取り上げられて世間で大きな関心を呼んでいる。

われわれもフッ素コーティングのフライパンを取り扱っている。しかしいずれこの大きな流れの中で脱フッ素コーティングに取り組まないといけないと考えていたタイミングで、コレール社から提案を受けた。まさにこの商品だと確信した」と、発売に至るまでの経緯について語った。

フライパンの課題として国際的な問題になっている有機フッ素化合物であるPFASの規制は、今後、フライパンで一般的に使われているフッ素コーティングも規制の対象になり得ることを念頭に、CORELLE フライパンの取り扱いを開始した。

フッ素コーティングしなくても、こびりつかない

なぜ、CORELLE フライパンがPFASフリーなのかといえば、化学物質を一切使用していないため、はがれることも成分が染み出すこともないからだ。

なおかつ、こびりつきにくさも両立させたのが独自技術のデュラナノテクノロジーである。本体の構造は、外側にステンレス鋼、中間層にアルミニウム、内側に7500℃の超高温レーザーでチタン・ジルコニウム・セラミック粉末を融合加工したステンレスの3層構造になっている。金属自体を加工しているので、有害物質が出ないというわけだ。

ステンレスをその他の金属と融合させて、目に見えない小さな凹凸をつくることで、食材が接する面積を少なくし、こびりつきにくくしている。

金属キッチンツールも強火調理もOK

メリットは他にもある。フッ素コーティングを使用していないので、金属ヘラなどの金属製キッチンツールを問題なく使える。

今回の会見で、アンバサダーとしてプロの料理人でSNSでも活躍する「George/ジョージ」さんが動画を寄せた。その中で、強火調理ができる点を評価。素材のうまみを閉じ込めた料理ができるという。

実際に、同じくアンバサダーでプロの料理人の「あやシェフ」さんによるステーキをつくる実演では、最初に火を入れて、煙が出るほど空焚きしてもまったく平気であることをアピールしていた。

他にも、スプーンや金属キッチンツールを使っても傷がつかない耐久性や、プロが使うフライパンのようなシンプルなデザイン、高温から一気に水洗いしても問題ないというメンテナンス性の高さなど、多くの点を評価していた。

CORELLE フライパンのタイプは三つ。希望小売価格は、20センチの「CSFP20SV」が9000円、やや深型で24センチの「CSWP24SV」が1万3200円、26センチの「CSFP26SV」が1万3200円となっている。いずれもIHやガスのオール熱源対応。

フライパンにしてはやや高めの価格設定だが、内面10年保証が付いている。2年ごとにフライパンを買い替えていたり、フッ素コーティングによる環境への負荷や身体への影響が気になるようなら、CORELLE フライパンを10年使えば十分に元は取れるだろう。(BCN・細田 立圭志)