混乱しがちな一息、一区切り、一段落(画像はイメージ)

「この仕事が一段落したら休憩しよう」という文章、あなたなら何と読むだろうか。ご存じの通り「一段落」とは物事の区切りを表すときに使う言葉。どうやらこれを「ひとだんらく」と読む人もいれば「いちだんらく」と読む人もいるようだ。

もはや誤用の方が一般的に!?

結論から言うと、正しい読み方は「いちだんらく」。しかしSNSなどでは「ずっと“ひとだんらく”だと思っていた」「ウソだろ…… 疑いもなく“ひとだんらく”って言ってた」という声が多数上がっている。

もはや誤用の方が一般的ともいえる状況になっており、「いちだんらく」という読みに違和感を覚える人も少なくないよう。

この状況から、正しい読み方を知っていてもあえて誤用しているという人も。「正しく読んでいるのに『“ひとだんらく”でしょ』と間違った指摘をされるのが嫌だ」「伝わればどっちでもいいから、あえて皆に合わせて“ひとだんらく”って言ってるよ」といった声も多く見られる。

「ひとだんらく」が優勢になった理由として、「ひといき」「ひとくぎり」といった言葉の影響を指摘する人も。これらの言葉は「一段落」と同じようなタイミング・ニュアンスで使うことが多いため、「ひと」という読み方に引っ張られてしまったのではないかとも言われている。

他にも「一区間」のように、「ひと」でも「いち」でも読める言葉の読み方に悩む人は多い様子。ちなみに「一区間」は「いち」読みで、「いちくかん」となる。

言葉の正しさは日々移り変わっていくもの。正しいとされる読み方と理解されすい読み方、どちらが求められる場面なのか、判断しながら話すと良いのかもしれない。(フリーライター・井原亘)

井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている