元日経新聞の編集委員、大西康之氏による傑作評伝『起業の天才! 江副浩正 8兆円企業をつくった男』を10月29日に新潮社より刊行いたします。
江副浩正は現在時価総額14億円の優良企業、リクルートの創業者ですが、戦後最大の疑獄事件「リクルート事件」を引き起こした犯罪者としてしか歴史に名を残していません。
しかし、江副はグーグルがない時代に、そう遠くない未来に訪れるインターネット社会を予見し、「紙のグーグル」を目指してリクルートを創業しました。
江副はなぜ日本経済から潰されたのか。そして今なぜ日本の経済は低迷しているのか。リクルート事件から紐解きます。



リクルートの創業者、江副浩正はリクルート事件という戦後最大の疑獄事件を引き起こしました。リクルート関連会社の未公開株をバラ撒き、株を手にした者は株価上昇と共に売り抜け、巨万の富を得たというものでした。
しかし江副は単なる犯罪者ではありません。贈収賄事件を引き起こす倫理観の欠如した人間であることは確かですが、「起業の天才」であったこともまた事実です。インターネット時代を予見し、日本型経営を叩き潰し、自分では気が付いていない才能を目覚めさせた社員のモチベーションを武器に彼がつくろうとしたのは、「グーグルのような会社」だったのです。Amazonの創業者、ジェフ・ベゾスは社会人になりたてのころ、江副が買収したフィテルという会社に在籍しており、江副の下で働いたことがあります。
「ベンチャー不毛の地」となった日本に必要な「起業家の資質」とは何か。リクルート事件の大打撃を乗り越え1兆8000億円の負債を自力で完済、株式時価総額で国内10位にまで成長した「奇跡の会社」はどのようにつくられたのか。
苦境に立ち逆風に向かうすべての日本人に贈る、歴史から葬られた「起業の天才」の真の姿。


■書籍内容紹介
2013年2月、ある男がひっそりと息を引き取った。所持品は『会社四季報』と現金100万円。江副浩正――。株式時価総額8兆円企業リクルートの創業者だ。インターネット時代を予見しクラウド・サービスに着手する一方、違法でなければ合法と未公開株をバラ撒き、戦後最大の疑獄リクルート事件を引き起こした。今や社史からも存在を消された男の生涯を辿り、日本経済再生の道を見出す傑作評伝。


■著者紹介 :大西康之(おおにし・やすゆき)
1965年生まれ。愛知県出身。1988年早稲田大学法学部卒業、日本経済新聞社入社。欧州総局(ロンドン)、日本経済新聞編集委員、日経ビジネス編集委員などを経て2016年4月に独立。著書に『稲盛和夫 最後の闘い JAL再生にかけた経営者人生』『ファースト・ペンギン 楽天・三木谷浩史の挑戦』(以上、日本経済新聞出版)、『三洋電機 井植敏の告白』『会社が消えた日 三洋電機10万人のそれから』(以上、日経BP)、『ロケット・ササキ ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正』(新潮社)などがある


■書籍データ
【タイトル】起業の天才! 江副浩正 8兆円企業をつくった男
【著者名】大西康之
【発売日】10月29日
【造本】 新潮文庫
【定価】1155円(税込)
【ISBN】978-4-10-101262-9
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/101262/
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