「チーズ塩パン」をアレンジ

コンビニの人気商品にアレンジを加えて、より美味しく斬新な新メニューを開発しようとスタートしたこの企画。今回はファミリーマートで人気を集める「チーズ塩パン」をチョイス。サンドイッチ縛りでアレンジしてみた。

ファミマルBekery「チーズ塩パン」

1品目:チーズに溺れるグラタンサンド

ひと品目は、洋食であればなんでも合うはず、という安易な発想でグラタンをセレクト。

ファミマルKITCHEN

「チーズに溺れる! 4種のチーズグラタン」

チーズ塩パンの中央に包丁で切れ目を入れてパカッと広げ、中にレンジでチンしたグラタンを詰め込んでいく。チーズ、ホワイトソース、マカロニとすべての層をバランス良く挟み、溢れそうになったら完成。およそ3分の1のグラタンをサンドすることができた。

グラタンとパイ生地の相性が良さそう。

見た目もちょいとオシャレだ

早速ガブリとかぶりついてみると、「こ、これは、予想どおりだけどめちゃ美味いー!」。パンがかなり強烈なバター風味のため、全体が薄くなることもなく味のバランスが完璧。溺れるほど入っているチーズがパンに絡みつく様子はまるでチーズフォンデュだ。マカロニ部分も食べ応えがあり、食べるたびに口が喜んでいるのがわかるほどの完成度。これは冬のホットスナックコーナーでなんとか定番化して売ってもらいたい。350円でも買います。

総評

手軽さ ★★★☆☆

一体感 ★★★★★

美味さ ★★★★★

斬新さ ★★★☆☆

合計点 16ポイント

パンに包丁で切れ目を入れて、具材を挟み込む工程があるので、今回すべてのアレンジの「手軽さ」はマックスを星四つとした。それもあってか、おいしさのわりに比較的落ち着いたポイントとなってしまった。

2品目:汁なし坦々麺サンド

洋食が成功したなら中華はどうだ、ということで次のサンドは汁なし坦々麺をセレクト。

ファミマルKITCHEN「汁なし坦々麺」

日本では昭和の時代から「焼きそばパン」なる珍妙なメニューが定番化しているわけだし、きっと合わないこともないだろう。やはりパンに切れ目を入れ、隙間に坦々麺を押し込んでいく。たまごの黄身が麺の上に乗っていたり、汁が容器の底に溜まっていたりするので、しっかりとかき混ぜるべし。こちらもおよそ3分の1の坦々麺を挟むことができた。最後に挽肉やネギをあしらえば完成。

見た目はほぼ焼きそばパン。

坦々麺にすることで高級感アップ

では最大に口を開けてアングリとかぶりつくと、「ハ、ハ、ハオチー! 想像以上の美味さやで!」。山椒がピリリときいたスパイシーな味わいに、タレとパンの甘味が被さり、坦々麺の旨味がどこまでも広がっていく。パンのバター風味と喧嘩しそうな心配もあったが、これが坦々麺の強い味わいに厳かに寄り添い、全体をマイルドにまとめる役割を見事に果たす。なんなら焼きそばパン以上のマリアージュ。「シェイシェイ!」。

総評

手軽さ ★★★☆☆

一体感 ★★★★☆

美味さ ★★★★★

斬新さ ★★★★☆

合計点 16ポイント

味はかなり美味かったが、グラタンに比べると「一体感」は星一つ分少ない結果。しかし逆に「斬新さ」が星一つ分を稼いだので、同じ16ポイントという点数になった。こちらもかなりおいしいアレンジだっただけに、何かが心に引っ掛かる結末。

3品目:おでんの具材3種サンド

洋食、中華とくれば次は和食。とういうことで、これからの季節に欠かせない「おでん」をサンドしてみることにした。

セブン‐イレブン

「おでん(大根、牛すじ、白滝)」

選んだ具材は、定番の大根、牛すじ、白滝の3品。まず、大根を一口大のサイズに切り、牛すじをくしから外し、白滝を半分にカットすれば下準備完了。おでんの出汁をできるだけ振り落としながら、パンの切れ目に挟んでいく。最終的に、大根半分、牛すじ全て、白滝半分を詰め込むことができた。

パンに切れ目を入れたついでに

具材をカットできるので手間はほぼゼロ

パンにサンドすると、なかなか美味そうに見えるから不思議

さてドキドキしながらバクリとかぶり付くと、「ふむふむ。パンの中から出汁がしみた大根や牛すじの味わいがふわりと出てきて、「ほうほう」。そこにバター味がブワッとかぶさってきて、嘘と思うかもしれないが、これが不思議と「なかなか美味い!」。いや、なかなかどころか、「そこそこ美味い!」。

白滝が口に入ると食感が変わって楽しいし、優しいおでんの味わいがパンといい感じにマッチしている。ネットで調べてみると、おでんにバターを入れるオリジナルレシピもけっこう紹介されており、組み合わせとしてはアリなことも判明。他の2品にはパンチ力で劣るが、誰かにおすすめしたい一品となった。

総評

手軽さ ★★★★☆

一体感 ★★★☆☆

美味さ ★★★★☆

斬新さ ★★★★★

合計点 16ポイント

想像以上においしいとはいえ、他の2品と比べるとさすがに一体感や味のポイントが低くなってしまったが、斬新さで完璧に補うことができた。変わり種サンドとして、ぜひ試していただきたい。

全てがポイントで並ぶ

さて、今回は全てが16ポイントで並ぶという、なかなか珍しい結果。今後も予想外のマリアージュを求めて、コンビニをさまよい続けたい。(エフェクト・山葉のぶゆき)