ライトアップされる各スポットをチェック!

各会場である寺院の歴史などを少しであるが紐解いてみる。

 


崇福寺本堂 拡大画像表示

新たに加わった1つ目の会場は「崇福寺」。今年の大河ドラマ「軍師官兵衛」の黒田官兵衛の墓所があり、黒田家の菩提寺。福岡城の表御門を移築した「山門」や名島城から遺構されたと伝えられている「唐門」は、市内に残る最古のものであり、県指定文化財に指定されている。

もう1つは、博多の数ある寺院の中でも他宗からの改宗した唯一の寺院「本岳寺」。改宗した理由は、囲碁でお寺を賭け勝負したが京都から来た僧に負け禅宗から日蓮宗に改宗したと伝えられておりこの時に寺院の名前も変わったそうだ。

1年振りに幽玄の世界が戻ってくる。9会場もご紹介しよう。

博多の昔語りに欠かせない寺院である「承天寺」。博多の代名詞とも言える夏祭り「博多祇園山笠」の発祥地であり、うどん・そば・羊羹・饅頭などの製法が最初に伝えられた場所とも云われている。本堂の方丈の前には立派な石庭「洗濤庭」が広がる。2014年には承天寺通りの一角に新たな博多のシンボルとなる博多千年門が完成した。

 


承天寺泉水庭 拡大画像表示

「東長寺」は806年に弘法大師(空海)が開いた日本最古の霊場。崇福寺と同じく黒田家の菩提寺であり、福岡藩二代藩主・黒田忠之などの墓所がある。日本最大級の木造座像「福岡大仏」が鎮座し、大仏の台座内には、地獄・極楽めぐりも魅力のひとつだ。六角堂と五重塔、千手観音菩薩像もある。

 


東長寺 拡大画像表示

名古屋名物で有名なういろうの発祥の地でもある「妙楽寺」。元々は博多湾岸の沖の浜にあり、黒田長政によって現在の地に移設された。普段閉じてある門の中には開山堂、別名「水月庵」と呼ばれるお堂がひっそりと佇んでいる。

「円覚寺」は千利休の奥義書福岡藩士立花実山直筆の「南方録」が伝承されている。茶と禅の道場として有名。毎週茶道教室を開いており郷土に伝わる茶道南方流をより多くの方々に知っていただけるよう、初心者にもわかりやすく指導してもらえる。

「順心寺」は聖福寺の一角・南隣にある寺院。境内の草花や植木が大変きれいな寺院としても有名。秋には彼岸花・曼珠沙華が花を付け、春に咲くボケの大株は見事。

 


節信院(木下純一郎 氏の作品「おもてなしの光」) 拡大画像表示

聖福寺の塔頭寺院。福岡藩の倒幕派の中心的立場である、加藤司書の菩提寺である「節信院」。中庭には 枯山水の紋様があり、寺院の片隅には母子像も祀られている。

1603年に京都妙覚寺僧侶日忠とキリスト宣教師イルマンが宗教に関する問答(石城問答)が行われた。現在の本堂は1785年に再建されたもので、第2次世界大戦時の福岡大空襲から奇跡的にも難を逃れ、現在もその姿を現代に残しているのが「妙典寺」。

「正定寺」には博多を代表する祭りのひとつ「博多どんたく」の源流である博多松囃子の創始者と言われる魚問屋「西浜屋」の西頭徳蔵の墓がある。墓石に刻まれている「へ丁八」は聖福寺 仙涯和尚から「お前は八丁兵衛(※通り名)は勿体ない、八丁へ(屁)で十分だ」という言葉をすっかり気に入り彫ったそうだ。

「櫛田神社」地元の人々から「お櫛田さん」と親しまれる博多総鎮守。757年に伊勢国から櫛田神社を勧請し鎮祭するために創立されたと言われている。戦国時代に荒廃したが、1587年に豊臣秀吉が博多町割とともに現社殿を建立、寄進している。「博多祇園山笠」の櫛田入りは見る人を圧倒する。

各会場となる寺院や神社を知ることにより博多の歴史と、いつもとは異なる景色を楽しめるのではないだろうか。また昼間とライトアップウォーク中の顔を見比べてみることも面白いであろう。


博多ライトアップウォーク2014「博多千年煌夜」
期 間:平成26年11月20日(木)11月~24日(月・休) 計5日間
17:30~21:00(小雨決行)入場は20:45まで
会場:櫛田神社、承天寺、東長寺、妙楽寺、円覚寺、順心寺、節信院、妙典寺、正定寺、旧冷泉小学校、崇福寺、本岳寺
料金:<12枚チケット>前売券1,200円、当日券1,500円
   <前売限定フリーパス>2,000円
期間中総合案内所:櫛田神社 境内、東長寺
お問い合わせ:博多区役所地域振興課(TEL:092-419-1012)※平日9:00~18:00受付
※11月20日(木)~24日(月・祝)は080-5247-6507へ

崇福寺茶会
開催日時:11月20日(木)・21日(金)・24日(月・休)19:00~
11月22日(土)・23日(日)18:00~、19:00~
会場:崇福寺茶室「宗湛庵」
料金:3,000円(ライトアップチケット含む)
※前売販売のみ。当日券はございませんのでご注意下さい。