
デイヴィッド・フィンチャー監督の最新作『ゴーン・ガール』でロザムンド・パイクが突然、夫の前から姿を消した妻エイミーを演じ、サテライト賞の主演女優賞にノミネートされるなど、高評価を集めている。本作で彼女が演じたエイミーはどのような人物で、どんな“秘密”を抱えているのだろうか? 本人が語るインタビュー映像が公開になった。
映画は、結婚5年目を迎え、誰もが幸福だと思っていた妻エイミーが突然、姿を消したことから、事件の容疑者として人々の注目を集めながら妻の捜索を続ける夫ニックの姿と、夫婦の間の秘密を描いた作品。すでに公開されている国では大ヒットを記録しており、全世界の興行収入累計が、フィンチャー監督のこれまでの最高記録を超え、キャリア最高記録をたたき出している。
本作の基になった小説は、夫ニックの現在進行形の語りと、妻エイミーの日記が交互に登場する構成になっているが、映画では作者自身が脚本を執筆し、夫婦の過去と現在を巧みな構成と描写で描き出した。パイクが「複雑に描かれているけど、同時にとても明確に描写されている」と分析するエイミーは、謎の多い女性で、物語が進むたびに彼女の知られざる側面と、彼女が長年に渡って心におしこめていた感情が明らかになる。「彼女の親が出版していた『完璧なエイミー』という本の主人公は、本物のエイミーよりもずっと優秀な女の子なの。そんな本を与えられたら、誰でも自己分析的になるわ。そして彼女は傷つきやすい心のまま大人になり、常に自信のあるふりをして過ごしている。自分とは違う人間を演じているの」
消えたエイミーは少し複雑な環境で育ち、過度なプレッシャーにさらされながら大人になった。しかし、彼女はある日、パーティで素敵な男性に出会い、恋に落ちて、結婚して、幸福になった……と夫のニックは思っている。しかし、事実は違った。妻は消え、妻の両親はニックを責め、警察とマスコミは彼を“容疑者”扱いした。無実なのに……と夫のニックは思っている。それは本当なのだろうか? パイクは「この作品が伝えたいメッセージは“自分のパートナーを本当に理解してる?”ということ」だと分析する。なぜ妻は消えたのか? 夫のニックは本当に無実なのか? 仮に罪であるとして、夫婦間の一体、何が“罪”になるのか? 本作はサスペンスを主軸に、重厚な人間ドラマを描き出している。
『ゴーン・ガール』
12月12日(金)全国ロードショー