株式会社サラダコスモ(代表取締役:中田智洋、本社:岐阜県中津川市)は、創業当初より、「体にいいものをお届けしたい」という思いから、有機・オーガニックの追求を続けてきました。持続可能な社会の実現が求められる昨今、サラダコスモが貫いてきた有機・オーガニックへの思いは、環境にやさしい持続可能な農業の取り組みとして今一度注目を集めています。12月8日が、有機農業の日(オーガニックデイ)1)として記念日に制定されていることに関連し、サラダコスモの有機栽培における歩みをご紹介します。

■「有機農業の日(オーガニックデイ)」とは
2016年、「有機農業の推進に関する法律」(通称:有機農業推進法)が成立してから10周年を記念し、12月8日が記念日「有機農業の日」として制定されました。有機農業をはじめ、皆さんの身近にある「オーガニック」なもの・ことに触れてほしいという思いも込められています。
          1)…有機農業の日(オーガニックデイ)~有機農業を盛り上げる取組に参加しませんか~:農林水産省

■1973年 サラダコスモの原点 ”無添加無漂白もやし※1”の開発まだサラダコスモの前身の「中田商店」だった1973年、もやしは漂白して製造することが当たり前でした。もやしを漂白すると、色が白くなって日持ちもするようになる。けれど体によくないものを使用していて果たしていいのだろうか。お客様に自信をもってお届けできるもやしとは?社長である中田が考え、たどり着いた答えが”無添加無漂白もやし”でした。



当時のもやし工場でもやしを見る中田

                     ※1…現在、野菜を漂白する目的で漂白剤を使用することは禁止されています。


■1975年 生活協同組合に評価されたことをきっかけに世の中の常識が変わる“無添加無漂白もやし”は傷みやすかったため、小売業界ではすぐには受け入れてもらえず、地元の商店やレストランへの供給にとどまっていました。それでも世の中の役に立てる商品だと信念をもって作り続けた1975年、そのもやしを偶然目にした名古屋勤労市民生協(現コープあいち)の職員が、安全安心なもやしを組合員に届けたいと、生協で商品の取り扱いを始めてくださいました。これがきっかけとなり、無添加無漂白のもやしを支持する声が全国的に広がり、10年後には無添加無漂白がもやしづくりのスタンダードになりました。




もやしを配送する中田

■2000年 無化学肥料かいわれ大根の開発 多くの水耕栽培農作物には、液体化学肥料が不可欠と言われてきました。サラダコスモも、1985年から開始していたかいわれ大根の栽培には化学肥料を使っていました。ただ、その場合は硝酸塩※2の残留は避けて通れません。お客様にもっと自信をもってお届けできるよう、化学肥料を使わない栽培方法はないだろうか。
 2年の歳月を要し、たどり着いた答えが、岐阜県恵那峡の温泉水とモンゴル産の天然塩でミネラル分を補う栽培方法です。2000年に発売した無化学肥料のかいわれ大根を皮切りに、ブロッコリーの新芽や豆苗などの他のスプラウトでも無化学肥料栽培を実現しました。



当時発売された無化学肥料かいわれ(現在はパッケージを変えて販売中)

     ※2…硝酸塩がもたらす人体への影響については、現在も世界各国で研究が実施されています(農林水産省HP)。
■2016年 日本初!オーガニックもやし・スプラウトの開発
 もやしの栽培には、肥料や農薬はもともと一切使用しません。サラダコスモとしてさらに安全を追求する一手として考えたのが、原料種子”緑豆”のオーガニック化です。それを求めて、中国北部の内モンゴル自治区にて有機栽培の緑豆を開発し、1999年から有機栽培緑豆から育てたもやしを発売していました。ですが、まだ日本国内の有機農産物の制度が充分に整備されておらず、「有機栽培もやし」と名乗ることはできませんでした。
 2016年、JAS法改正により、スプラウト類が有機JAS規格の対象となったことをきっかけに、日本で初めて有機JAS認証のもやしを発売しました。その後はかいわれ大根やブロッコリーの新芽など、その他のスプラウトでも有機栽培の商品の開発を進めました。
2022年には、有機スプラウトのトップシールが紙素材に変更となり、より環境に配慮した商品へと生まれ変わっております。

当時発売された有機緑豆もやし(現在はパッケージを変えて発売中)

当時発売された有機大豆もやし(現在はパッケージを変えて発売中)

有機ブロッコリーの新芽(パッケージリニューアル後)

有機かいわれ大根(パッケージリニューアル後)

■サラダコスモの今後の取り組み2)
 2025年に公開された農林水産省の報告によると、世界を見れば有機食品の市場は北欧諸国を中心に拡大を続けています(図1)。一方で日本は、有機食品を意識的に利用している方は半数未満で、消費額を見ても世界平均以下となっており、まだまだ市場が伸びる可能性を秘めております(図2, 3)。現に、農林水産省の調査では、2009年以降日本全国の有機食品市場規模は拡大を続けており、2030年には3,000億円を超える市場規模にすることが目標として掲げられています(図4)。
 しかしながら、有機食品に対するイメージとして上位に来るのが”価格の高さ”です。調査によると、実に80%以上の方が「価格が高い」というイメージを持っています(図5)。一方で一般的に、もやしやスプラウトは税抜100円以下で販売されている商品が多く、また工場で作る野菜のため価格が安定しており、どなたでも比較的手に取りやすい商品です。そういった身近で手に取りやすい商品で、まずは有機食品に触れるきっかけを作っていただきたいと考えています。
                                      2)…農林水産省 有機農業をめぐる事情
                                        図1~5はすべて資料より抜粋


図1 世界の有機食品売り上げの推移

図2 消費者アンケートの結果

図3 国別1人あたりの年間有機食品消費額(2022年)



図4 我が国の有機食品市場規模の推計状況

図5 有機農産物の消費の動向 有機食品に対するイメージ



 現在は、アルゼンチンにある自社の農場で、原料種子の有機栽培に取り組んでいます。既にスプラウトの一部商品では、自社農場で栽培した種子を使用したものが流通し始めており、50年以上追い求める”究極のオーガニック”が実現しつつあります。今後は、スプラウトだけでなく「原料種子からすべて自社でつくった有機栽培もやし」の開発を目指して取り組んでまいります。
■株式会社サラダコスモ
【設 立】  1980年8月
【代表者】  代表取締役 中田智洋
【本社所在地】〒509-9131 岐阜県中津川市千旦林1-15
【売上高】  263億円(2025年5月期)
【事業内容】 ・野菜作り農業(もやし、スプラウト、カット野菜の生産販売)
       ・酒類製造販売(焼酎・クラフトジン)
       ・「ちこり村」教育型観光施設の運営 
【公式HP】 https://www.saladcosmo.co.jp/ 
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